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テーマ:☆ お茶好き ☆(800)
カテゴリ:はっぴーなひととき
2009年最初のお楽しみイベント。中国茶焙茶工房しゃおしゃん主宰の前田千香子さんによる、お茶会に初めて参加しました。中国茶は紅茶よりも奥が深そうで、なかなか足を踏み入れる勇気が出ない。ただしゃおしゃんには一昨年の夏お店を訪れたとき、前田さんの朗らかなお人柄と、お茶に対する姿勢に心打たれていました。時々地元新聞にも記事を書かれており、「お茶を感じる」とか「お茶に向き合う」という表現をなさいます。そんな誠実な前田さんに、ぜひまたお会いしたいと思っていました。昨年まで盛岡駅に近いところに工房がありましたが、現在は雫石町に移転準備をされているので機会を逃していました。ブログに結構規模の大きいお茶会をしたという記事があって、問い合わせてみたところ2月7日にもやりますよ、とご本人に申し込みまでさせてしまったのです。
朝から盛岡に高速を飛ばして行きました。それでも遅刻してしまい、空いていた席は前田さんの真ん前。至近距離でお茶をいれるのを見させていただきました。今回は知識やいれ方を伝授ではなく、どんなところで採れたお茶なのかを感じながら味わってほしいということで3種類の中国茶を2煎ずついただきました。 (1)気仙茶 はじめにいただいたのは何と岩手県の烏龍茶です。沿岸南部の大船渡や陸前高田では茶園があるそうなんです。それをしゃおしゃんさんで聞いて、高田出身の母に聞いたら、母は何と自分の家で茶摘みをして揉み、それをどっかの工場に持ってって煎ってもらって飲んでいたとのこと。以来、「高田で茶摘み」を野望の一つにしているのですが。茶葉は細かくて縒れていないんです。そして烏龍茶といっても色は黄緑色。やわらかい香りがします。岩手のお茶だなあって感じるくらい素朴な味。 お茶の特徴をわかりやすくお話しながら30人分さっといれる前田さん。最初は全員の聞香杯にそそいでくださいました。香りは香ばしさもありましたが、味は香りの印象とだいぶ違ってとても甘かったです。2煎目からは各テーブルに茶海に入れてくださいました。2煎いただきながら、気仙茶の作り方も聞きました。毎年6月に茶摘みをして、一晩寝かせるんだそうです。といってもほったらかしではなく、1時間おきに香りを確かめて揺らすという徹夜作業だとか。それから釜煎りをし、前田さんが焙煎を重ねます。 中国茶って飲んだ後口の中に香りが広がりますよね。お茶を作るときに一番大切にしていることなんだそうです。 素手で鉄瓶をつかんでいます。電気コンロなので、持ち手まで火が回らない&持ち手の中は空洞なので熱が伝わりにくいから触れるんだそうです。紅茶に鉄瓶でお湯をいれるのはNGな気がしますが、ご自身が鉄瓶で注ぐと味が甘くなってお好きなんだそうです。 (2)雲南黒プーアール あの固まりの黒々としたお茶です。カビ臭いというイメージもありますが、何でこういう状態のお茶が作られたのかということも前田さんがお話してくださったので、勉強になりました。 茶葉を直接嗅ぐと、不安がよぎる香りがします。でも聞香杯で香りを聞くと、けむっぽさがいい個性になってるというか。飲んでみると、香りとは打って変わって飲みやすいです。この茶葉は樹齢50年近くの樹から摘んだそうで、樹に「登って」茶摘みをしている民族の写真を見ながら、「お茶の樹との出会いを感じてほしい、お茶の芯のエキスを味わってほしい」という言葉が印象に残りました。ハウツーな講座(も大好きだけど)とちがう、前田さんならではです。このお茶は飲んでいるとかなり身体が熱くなります。肩や首など疲れている部分にじんわり聞いてくることもあるそうです。 お茶菓子はクッキー、中国茶のお供ナッツ、ドライフルーツ。自分のペースでお茶を味わいながら小さいナッツやフルーツをつまめるので、こういうお茶受けもいいなあと思いました。ちょっと体調に不安があったので、ケーキが出たら食べられなかったかもしれません。 (3)千年古茶青プーアール これは以前私も買って家で楽しんだお茶です。樹は3,4メートルにもなるとか。紅茶は新茶であるほどいい、みたいな感じですが、プーアール茶は熟成が大事。雲南の少数民族には女の子が生まれるとお茶を贈り、それを成人したときに飲む風習もあるんだそうです。6年前に作られたお茶で、3つのお茶の中で一番香りが複雑。どんどん変化していきます。1煎目は心地いい渋味。(渋味っていうのは必ずしも悪いものではないと思います、お茶の大事な特徴です)2煎目はだいぶやわらかくなりました。 知識習得のためのお茶会ではないけれど、初めて聞くお話が多くてとても楽しくあっという間の2時間でした。大人数のお茶をいれる方法も至近距離で見てびっくりしました。「よくお茶を美味しくいれるには、って聞かれるのでお話しします。たった2つです」ということでした。1つ目は美味しい茶葉を使うこと。2つ目はいれるとき、飲むとき気持ちを込めること。同じ茶葉でも、いれる人によって絶対違う味になるので、やっぱり自分で何度もいれて好みを見つけることが大切です。 最後にプーアール茶のセットを買いました。全部3グラムずつになっているのでいれやすいです。たぶん参加者のほとんどが買ったんじゃないでしょうか、前田さんとお話もしたくて行列ができていました。私のことを覚えていてくださいましたが、うまくあいさつができなくて悔いが残りました。でもまた必ずお会いできると思います。 今週はやけに疲れを感じて夕飯も作らず食べず早く寝るという日が続きました。それでも体中痛くて、今日は会場に向かいながら体がとてもだるく、自信がなかったのですが、楽しくも誠実なお話を聞けて気持ちがほぐれたし、肩の力も少し抜けた気がします。参加して本当によかったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.08 11:42:53
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