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夏休みに島でのんびりしていた。
雨の日は、外で働かず、部屋でじっとしているので、 小説の世界で、日を過ごす。 見慣れない本棚の前にたつと、ハーゲンダッツの店で どれとどれをダブルにするか品定めをしている以上に、ワクワク度が高まる。 その本棚があったその部屋の主は、海を越えた町で暮らしているので、 僕がその部屋に泊まらせてもらってる。 好きな本を手にとって読んでいい。 好きなCDをかけて聴いていい。 と、言われていたので、遠慮なくそうした。 海の遠くを見ながら、木で編んだ弾力のある深い椅子に 体を埋め、CDはときにクラシック、ときにジャズ、ロック、 イージーリスニング。窓から窓にぬけるそよ風が気持ちいい。 贅沢なかっこうは疲れるもので、そうなると、寝転んで 横になりながらページをめくる。 あの日、手にとったのは、『友情』だった。 あとで自宅に帰ると、本棚に同じのがあった。なので、帰郷していた兄に これはけっこう良い、と、手渡しておいた。 描写に感動し、文章の流れや選ばれた言葉に感嘆した兄は、 先輩に勧めて貸したという。 細かいことはおいておいて、この本を通し、同じような 感動と感嘆をした人間が他にも無数にいることだろう。 優れた作品の持つ不思議なパワー。 漢方薬のように体に良さそうな本だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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