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May 17, 2007
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カテゴリ:喪失と再生
先週の木曜日、息子が通っていた病院へ行ってきた。

心療内科の先生に紹介状をもらうのと、入院付き添い中のお母さん方に香典返しを届けるのと、息子が使っていた個人輸入の薬の残りを医師に渡すのと、息子の最後の入院費用を精算するのが目的だ。

自宅を出るまでは、あの病院に行くのは気持ちが重く苦痛だったが、敷地内についてしまえば元気だった頃の息子と、ベビーカーでうろうろしたことが思い出されて気持ちが楽になった。

母子ともにお世話になっていた心療内科の医師に、転院を申し出るのは心苦しかったが、息子を失ったこの病院に通うのは情緒的に困難であろうということで、既に紹介状を用意してくれていた。

子供を急に失った母親は、その死後も「子供を自分が守らねば」という意識に駆られ、悲しむ前に「戦い」の体制に入ってしまうことがままあるそうだ。
私もまだ半分そのような精神状態で、職場復帰はまだやめておいたほうがいいと指摘された。

私はいろんな文献を読み漁っており、自分は「病気で失った」ケースだと思っていたのだが、心情的には「急逝」であることに医師との会話の中で気づかされた。
また、「ずっと「息子の笑顔をうかべて静かに悲しみたい」と思っているのだが、息子のことを思うと、すぐにつらかった時のことや「あの時ああしていれば」という後悔の念に
とってかわられとても苦しい。夜寝られない。」というその時の最大の悩みの根本には「まだ息子の死を認めたくない」という気持ちがあるのだ、ということに気づいた。

病棟では親しかったお母さんたちが待っていてくれており、短い時間だったけれど、「死んでしまっても自分の心の中にいる」「ずっと見守っていてくれる」という気持ちを分かり合え、励ましてもらったし、ちょっとだけ励ますことができたかなぁと思う。
私のように急な死別には衝撃があるけれど、徐々に我が子のいろんな可能性をあきらめていく過程もそれはそれで過酷なことだと思う。

息子が使っていた輸入薬の残りを医師に渡して帰ろうとしたところ、わざわざその薬の担当の医師を呼んでくださった。忙しい中ありがたいのだが、「こんな時間があるのならば、あの前日夕方に様子を見にきてくれていれば」という思いがわき上がってきてたならなくなった。
なんとか保っていた笑顔も限界になってきたので立ち去ろうとしたところ、メイン担当の医師とすれ違い「解剖結果を病理の担当者と、レントゲンなどあわせ最終検討する会がひらかれる。よかったら参加してください。」と言われた。正直、死因を完全に納得しているわけではないし、私から医師に訴えたいこともあるのでそういった機会があることはうれしいのだが、開催時期は半年後とのこと。
心療内科での会話から、半年かければなんとか心も落ち着くのではないかと思ったのだが、そのような会があるとなるとまた心が揺れそうだ。

最後に会計をして病院を後にする。
息子の入院費用は、特別室使用料(個室だったので)+文書作成料(死亡診断書)\3150+その他(死後処置料)\5250だった。
当日はもちろん請求されなかったし、なんのお知らせも来なかったのだが、自分の外来を精算するついでに息子の診療券をいれてみたら表示されたので、精算しておいた。
正式には入退院窓口で書類に記入した後、会計だそうだが、先に会計してしまえば特に書類の記入も必要ないようだ。

死亡当日の手続きなどについては、知っておきたい人もいると思うので、そのうちまとめて記述したいと思う。

この日はひどい雷雨。行きは列車事故で電車が遅れ、帰りは落雷でダイヤが大幅に乱れていたが、私はタイミングよく往復することができた。


週末は毎週夫の実家で法要を行っており、あとは今週の火曜日に実家の祖父のお見舞いに行った。それ以外は「一日一回の外出」をノルマにしてほとんど自宅とその近辺で過ごしている。

告別式が終わった当初はDVDを見たりもしたが、「死」のシーンを見るのがとても嫌で、そしてコメディ映画でもさらっと死別のシーンは出てきたりしてしまうので、あまり見なくなった。
今はひたすら本を読んでいる。現実逃避的な娯楽書と、息子の死を考える関連の本が半々ぐらい。一日平均5冊というところ。今日は8冊くらい読んだ。
はっきりいって現実逃避だと思うが、もともと活字中毒だったのが育児中はじっくり読書できなかったのでその飢えもあると思う。

明日は、会社の健康相談室に出頭して、産業医との面談をし、上司と今後の方針を相談する。

心療内科にいってから、徐々に怒りや後悔は治まってきたのだが、同時に無気力・無関心になってきた自分を感じる。
明日は勢いで「ああ、じゃあもういいです。退職します。」なんて言わないよう気をつけなければと思う。





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Last updated  May 17, 2007 07:00:34 PM
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