カテゴリ:旅行
何気なく入った「鶴が城」の城内はただの観光施設ではありませんでした。
気合いの入った展示の連続! 1FはジオラマとかVTRとか一般的なもの。 2Fは江戸時代の会津藩の生活の紹介。郷土料理や年中行事がわかりやすく。 会津藩の男の子たちは6歳から「什(じゅう)」というグループに属し、 10歳になると日新館という藩の学校に入学するなど、幼い頃から組織に属していたそうです。毎日反省会とかやってたのですって。 強烈だったのはその「什の掟」で --------------------------------------------------------- 一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ 二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ 三、虚言をいふ事はなりませぬ 四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ 五、弱い者をいぢめてはなりませぬ 六、戸外で物を食べてはなりませぬ 七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ ならぬことはならぬものです --------------------------------------------------------- 最後のフレーズが強烈です。 「そんなこと言ってたら論理的な思考能力というものが育たないではないか」と思った私は、この時代のこの土地に生まれていたら、さぞかし生きにくかったことでしょう。 「ならぬことはならぬのじゃ!愚か者!」と怒られてそう。 でも倫理の乱れまくった現代では、見直されるべき精神かもしれません。 次の3Fは撮影禁止。わざわざ目立つところにその旨が厳重に掲示してあります。 何故このフロアだけ撮影禁止?と思ったら、 いきなり「大政奉還」を「クーデター」表現するパネルから、戊辰戦争の歴史がスタート。(確かにそうなんだけど・・・) どの藩がどっちについたのか、等が詳しく解説されていました。 会津藩は、最後は女性も子供も籠城して頑張ったみたいで、悲劇の歴史が綴られておりました。 女性達の力強い名言集に胸が熱くなりながらも、「そこまでして抵抗しなければならなかったのか」と思う私は、・・・そう、裏切り者で日和見の尾張藩の民。 なんだか会津の方に申し訳なく思ってしまう私でありました。 このフロアだけ見ていると、会津の人にとって戊辰戦争はまだ終わっていないかのような錯覚を。「会津の人は長州の人が嫌い」ってネタかと思ったけれど、あながち嘘ではないのかも。 すなわち、会津の人にとっては現政府も正当なものではなく、このフロアは反政府勢力のプロパガンダ! それで撮影禁止なのか!? と盛り上がってしまいました。 お城の前には武道場が。 現代の若者達が剣道にいそしんでいました。なんて素敵な観光資源!じゃなくって、剣道に打ち込むのには日本で最も絵になる場所かも。 会津若松の街では、自転車に乗った高校生の姿をよく見かけました。 でも、言われてみれば、男女混合グループはなかったような。 「七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ 」の掟は今も生きているのでしょうか。 ま、その割には、ラブホテルがあっぴろげにたたずんでいて、駐車場の車も公道から丸見えなんですけど。室内なら問題ないのか・・・・? お城の周囲には茶店が出ていて、笹だんごなどで一休み。 「仙台で食べよう」と思っていたずんだ餅を早くも発見しました。 「朝採り山菜」のお店もあって「わぁめずらしい!」と写真を撮っていたら、「そんなの撮るくらいなら、こっちを撮ってくれ」とお店のおじさまに指示されてしまいました。 なんでも1年間に1cmしかのびない、貴重な山にんじんだとか。朝鮮人参のように焼酎に漬けたりして食用するそうです。 いやでも、私にとっては「朝取りのこごみ」なんてとってもレアなんです!という気持ちを伝えようと「この近くで採れるのですか?」と質問したところ「とんでもない!ここから車で2時間、そこから山の中を2時間」という答えが返ってきました。 すみません。私、海の民なのでよくわからないのです。 と、さっきの展示の影響か、なんとなく会津の人に対して腰が引けてしまう私。 でもこうやって、世間にPRしておきましたので、お許しを。 皆さん、こちらは「鶴ヶ城会館」前の売店で、運が良ければ購入できますよ! さてさて、鶴ヶ城も堪能したので、おやつ休憩ポイントへ。 酒井順子さんのエッセイ「甘党流れ旅」でチェックしておいた「お秀茶屋」へ向かいます。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 22, 2009 11:29:25 AM
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