カテゴリ:旅行
東北地方では、田楽がポピュラー。
特に会津若松には田楽屋さんがあちこちにあって、地元の方々のおやつやお総菜にと愛用されているらしい。 それは一体どんな感じなのか。 今回は、酒井順子さんの「甘党流れ旅」で、会津若松出身の方が「観光客向けのお店もたくさんあるけれど、私はここでしか食べない」と言っていた「お秀茶屋」を選んでみた。 鶴が城からは車で約10分。 お店の前に駐車スペースがあった。 店内に入るとまず囲炉裏が目に入る。 午後3時という半端な時間だったのだが、小さなお子様連れのグループがお座敷で田楽をほおばっていた。勝手が分からないまま、私たちもお座敷へ。 壁に貼られたメニューをきょろきょろと見ていると、お店の方に「田楽でいいですか?」と言われたので、それに従う。 田楽が焼けるのを待っている間にも電話で注文が入ったり、他のお客さんが訪れたりと忙しそう。 古めかしい店内は、漫画家さんたちのサインがいっぱい。 あの手塚治虫さんの生色紙も、無造作にむき出して飾ってある。 メニューにも歴史を感じる。 田楽がやってきた! お餅はふわふわで溶けるよう。厚揚げは身がしっかりしていて、味噌とよく合う。 一本だけ添えられた魚の切り身は「身欠けにしん」。にしんって私の地元ではあまり見かけなくて、意外な組み合わせ。でもこの塩味がよいアクセントになっている。 串は竹を削って作った物。厚揚げ用は先が割れているもの、餅のはまっずぐ、と使い分けられている。 お店の方は手慣れた様子で、炭にバナーを使って点火。注文が入ってから焼くのでできたて。 「お餅5本、厚揚げ8本」と種類指定での注文もできるみたい。 1人前750円は結構よいお値段だと思ったけれど、ボリューム満点だし、お茶はセルフで飲み放題。何よりおやつとしてはヘルシーでよいなと思った。 これも、会津の質実剛健な風土にマッチしているのか。 すっかり満足して、次は飯盛山へ向かう。 ここは、白虎隊が自害した悲劇の場所。 それなのに、かなり商売主義の観光地と化していてがっかりした。 まず、駐車場が悪質。最寄りの駐車場は、市営駐車場に見せかけておみやげ屋さん経営の駐車場! 私営駐車場に敏感な私は見抜いて、少し離れた所にある市営駐車場にたどり着いたけれど、あの看板は紛らわしい。 そして、山頂に登るのには急な坂を上るか、屋根付きエスカレーターを使うかなのですが、このエスカレーターが有料。しかも1人250円もする。ちょっと高すぎなのでは・・・? しかも、スピーカーでエレベーターの利用を促していて、雰囲気を破壊しまくり。 悪しき昭和の観光地なのだ。 まあ、大人二人の気軽な旅なので、徒歩で登山。 少し道を外れると、ちょうど花が咲いていて、少しだけ心が和んだ。 参道には山形名物の「まんじゅうの天ぷら」もあったけれど、なんだかがっかりしちゃってスルー。 要するに「揚げまんじゅう」みたいでした。 山頂には、白虎隊のみなさんのお墓やそのほかの家老の皆さんのお墓。 イタリアのファシスト党から贈られたという石碑などが並んでいました。 歴史を感じるのですが、この墓地を商業化していることに激しく違和感。 普通の人のお墓とかも並んでいるのに、そこに「ねえ、なんで死んじゃったのー?」とかいう脳天気な観光客がずかずかと踏み込んできているわけですよ。 これでいいのか、会津若松。 ならぬものはならんのではないのか? 違和感を感じながら、せめてもの抵抗でお線香をあげてお参りし、山頂を後にしました。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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