171003 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

category "I"

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Calendar

Recent Posts

August 15, 2005
XML
カテゴリ:to kill time
母の実家は恐ろしく山奥にある。
TVもろくに写らず、ラジオも殆ど入らないという僻地では、
祖母について畑に行くか、幼い従弟を連れて山や川を散策するかして一日を過ごす。
(TVは大分放送とNHK、ラジオは雑音が多いがNHKと数局が何とか入る)

日が昇りだすと、一斉にセミ達が騒ぎ出す。

チーと鳴くニイニイゼミ、ジージジジジジーと鳴くアブラゼミ、シャシャシャシャ…と鳴くクマゼミ。

ただでさえ茹だるような暑さで体に汗が纏わり付いて気持ちが悪いのに、
セミの声で体感温度が更に上昇し、それに伴い不快指数までぐんと上昇する。
少し苛々しながら、木陰に入り風に当たりながら、叔父からくすねた煙草に火を点ける。
肺に思い切り煙を吸い込み、そしてゆっくりと吐き出す。
ここからは、遥か遠くにある海と空を見下ろすことが出来る。幼い頃から、この景色が好きだ。
少し視界を動かすと八面山。

どれくらい時間が経ったのだろうか?
いつの間にか聞こえ出したヒグラシの声。
日本では古来より美しい声で鳴くセミとして文学などの題材にも使われてきた。

カナカナカナ…

さあ、懐かしい祖父と祖母達が待つ、古びたあの家に帰ろう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  August 16, 2005 04:13:15 PM
[to kill time] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X