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Apr 1, 2008
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カテゴリ:映画
午前中、時間があったので、ニコラウス・ゲイハルター監督のドキュメンタリー映画『いのちの食べかた』を見てきました。

話題になっていましたので、食品関係のかたは見た方も多いと思います。
内容には触れません。
『日常生活で食べられている』食べ物が『非日常生活の中で生み出されている』世界を映したドキュメンタリー映画です。

私は5年間北海道の農場にいて、とても近いところに居ながら、遠い世界に住んでいた気がします。

同じ農場の友人は『屠場(牛や豚を肉にするところ)を見に行って肉が食べられなくなった』と言って数年間一切肉を口にしていませんでした。

解る気がします・・・。

アニメ『未来少年コナン』って知ってますか?名探偵では無いですよ。
未来に起こる戦後(2008年の設定!)の物語で、中に出てくる食べ物を作る機械。
廃プラスチックを機械に入れると何とパンが作られます!

今の技術でそこまではできないけど、『技術』の一言では片づけられない、食物連鎖の中に存在する『機械』。

否定しているみたいな描き方になってしまいました。すみません。
この機械の恩恵を受けて私も食べられているので、有り難い事だと思っています。

ただ、鳥や豚、牛に植物たちも、機械的に食料となってしまい、我々も機械的に食べてしまっている現実に何とも言い表せない気持ちが込み上げてきます。

最近、自然の動物の生態についてのテレビをよく見かけます。
凄いと思うのは、自然の動物たちは、今自分たちに足りていない栄養分をしっかりと理解をし、それが何を食べれば補えるのか『自分の身体を自分で分かっている』事。

今日から始まった『メタボ検診』。
私も言える立場では無いですが、お医者様に食べかた指導を受けないといけない時代になってしまいました。
最近の食糧問題もあり、私は人と会うごとに『人間の食べる力が失われている』と話します。
無農薬野菜とか、安全に育てられた家畜とか・・・、そんなレベルではなく、単に『食べる力』です。

・人に聞かないと食べられない
・人に教えてもらわないと食べられない
・自分の五感を使って食べられるか理解できない

人は、高度な知恵を手に入れた代わりに本来持っていた『自分を知る能力』を失ってしまったのでは無いでしょうか・・・。

正直に言えば自分自身が一番その能力に悩んでいます。
食べ物に関わる仕事をしているものとして『いただきます』と言う言葉を真剣に受け止めているのか。

以前、農業のできない(やろうとしない)私に『君は食糧危機がきたら真っ先に死ぬ人だね』と言われた事があります。

私は子供の頃から『絶対に農業はできない』と思っていました。
朝顔やひまわりなどの植物、メダカに金魚、カブトムシにザリガニ・・・。
色々なものを育てましたが、全て大切に飼う事ができず殺してしまいました。

『命を育てる』仕事をできる農業関係者の方々を尊敬せずにはいられません。

無農薬野菜、無添加食品・・・etc。
それらがいいのではなく人間も動物として生きている以上『命』を食べなければいけないのですね。

今回はとても固い日記になってしまいました。

中にも出てきましたが『食べる力』というのはここ数年ずっと私のテーマになっています。
たぶん私の『ライフワーク』になると思っています。

『命の食べかた』はまだこれから全国で上映もされますし、再上映をするところもあるようです(北海道は4/5から!)。

私の言葉に少しでも耳を傾けてくれる方、何か感じ取ってくれた方は是非一度ご覧になってみてください。

ホームページでは予告編も見る事ができます。まずはそちらをチェックしてみてください。

いのちの食べかた
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最終更新日  Apr 2, 2008 12:06:22 AM
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