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【台北・横尾誠】台湾総統選(16日投開票)は5日、各種調査機関による最終世論調査の結果が出そろった。
最大野党、民主進歩党(民進党)の蔡英文主席(59)は、40%超の支持率を維持し、他の2候補を大きく引き離したまま最終盤を迎える。 8年ぶりの政権交代と初の女性総統の誕生は確実視されている。 民進党は同じ日にある立法委員(国会議員)選でも初の過半数獲得をうかがう勢いをみせている。 与党、国民党寄りとされるTVBSテレビが5日発表した調査では、蔡氏43%に対し、国民党の朱立倫主席(54)が25%、野党、親民党の宋楚瑜主席(73)が15%。 他の調査でも蔡氏が大差をつける情勢は変わらない。 中国は独立志向の民進党に警戒感が強い。 しかし中台関係の「現状維持」を掲げる蔡氏は討論会などで「中国を挑発しない」と穏健路線を強調。 中台現政権が互いの立場で「一つの中国」を認める「1992年合意」も直接否定することは避け、安定した支持を得ている。 世論調査会社、台湾指標民調(TISR)の昨年末の調査によると、有権者が重視する政策(複数回答)は「経済振興」(72・5%)「若者の就職問題」(52・3%)が多く「中台関係」は22%にとどまる。 就職難や格差問題に不満を抱く20代の若い世代で、蔡氏を支持する傾向が特に強い。 一方、与党の朱氏は、民進党政権となれば中台関係が不安定化し、経済も悪化すると批判を強めるが、対中経済依存を高めた今の馬英九政権でも景気低迷が続いており、有権者の理解が得られていないようだ。 調査機関によっては、朱氏の支持率は一段低く見積もられている。 有識者でつくる両岸政策協会が5日発表した朱氏の支持率は16・3%で、宋氏は16・1%と肉薄。 TISRでもほぼ同じ結果が出ている。 宋氏は元国民党幹部で総統選出馬は3度目。 庶民の心をつかむ巧みな話術で知られる。 テレビ討論では他候補を激しく攻撃することは控え、時に涙ぐみ、支持を訴えた。 支持率急伸は二大政党の争いに嫌気を感じる有権者の心を動かした結果と分析されているが、一時的情勢との見方もある。 国民党は実態を反映していないと反発している。 定数113の立法委員選は5日告示された。 直近の政党支持率からすると、民進党は今の40議席を60前後に増やす可能性がある。 【西日本新聞:2016年1月6日】 【メルマガ日台共栄:第2566号】2016年1月6日から引用 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.01.06 20:13:49
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