朝鮮戦争、日本の責任ではない!
1950年(昭和25年)6月25日、北朝鮮軍が38度線を突破し、韓国の首都ソウルに向けて、進撃を開始しました。1945年(昭和20年)9月2日、日本の降伏とともに、朝鮮半島の北部はソ連軍、南部はアメリカ軍の進駐により、占領下に置かれました。その後、北部には『朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)』、南部には『大韓民国(韓国)』が成立しました。ソ連から帰国した北朝鮮の指導者・金日成(金正日の父)は、南部の『武力統一』を計画し、この日の奇襲攻撃となったのです。3年1ヶ月に及んだ戦争は、軍人が200万人、民間人が100万人~200万人の犠牲者と朝鮮半島の荒廃を残しただけでした。『終了』してみれば、南北の境界線は、戦争前とほとんど同じだったのです。現在の38度線は、あくまでも『休戦ライン』で、戦争は、まだ終っていません。国際法上では、アメリカと北朝鮮は、『敵同士』なのです。冷戦時代の米ソ中の三大国で、『戦争』で実際に銃火をまじえたのは、アメリカと中国です。両国の関係は、1972年(昭和47年)、当時のアメリカ大統領ニクソンが北京を訪問するまでは、『敵国』でした。しかし、この戦争はアメリカ、中国の双方に利益がありました。アメリカは朝鮮半島南部に『自由主義国』を確保し、共産主義への防波堤とすることができました。中国は中朝国境の鴨緑江の対岸にアメリカ軍を見なくてすみました。もし、朝鮮半島で韓国による統一が実現されれば、国境の対岸、しかも首都・北京のすぐ近くにアメリカの影響力が及ぶことになります。北京の指導者は、枕を高くして眠ることはできないでしょう。ところで、「朝鮮戦争は日本の責任だ」と主張する韓国人、朝鮮人がいます。いくら、アメリカとソ連に分割されていても、もう少しやりようがあったはずです。日本は36年間の統治で、半島全土に産業、教育、交通のインフラを整備しました。それを忘れて文句を言うとは、まったくもって「忘恩の徒」です。13世紀、朝鮮半島はモンゴル帝国の支配を受けました。しかし、彼らがモンゴルに謝罪を要求したとは、ついぞ聞いたことがありません