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カテゴリ:お庭
~源氏物語の四季(春夏秋冬)のお庭~ 寂聴さんの源氏物語 「乙女(おとめ)」P140より 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 東南のお邸宅(紫の上・春のお庭) 山が高く築かれていて、春の花の咲く木 五葉の松、紅梅、桜、藤、山吹、岩つつじ ところどころに秋の草木をひとむらずつ あしらってある。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 西南のお邸宅(梅壺の中宮・秋) もとからある築山に、色鮮やかに紅葉するような落葉樹を植え、 清らかな泉の水を遥か彼方に流し、遣水(やりみず)のせせらぎの音が 一層高くなるように大きな岩を立て加え、 滝を落してはるばると遠くまでの秋の野になっている。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 東北のお邸宅(花散里の君・夏) いかにも涼しそうな泉があって、夏の木陰(こかげ)を主とした作り。 植えこみは呉竹で、その下風が涼しく吹き通るように植えてある。 高い木が茂っているのが森のように見えて木深く風情がある。 ここは山里らしいつくりで、卯(う)の花の垣根をわざわざ囲み巡らせ、 苔をしのばせる花橘(はなたちばな)、なでしこ、薔薇(そうび)、 牡丹などの花の色々を植えて、春や秋の草木をその中に混ぜてある。 東面(ひがしおもて)には敷地の一部を分けて馬場殿を建て、 柵(さく)で取り囲んで五月競馬(くらべうま)などのときの遊びとしてあり、 池のほとりに菖蒲(しょうぶ)を植え茂らせて、向こう岸に馬舎(や)を作って、 世にまたとない駿馬(しゅんめ)を何頭も用意してつながせてある。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 西北のお邸宅(明石の君・冬) 北正面の敷地を築地塀(ついじべい)で分けて、 倉を建てて並べた御倉町(みくらまち)にしてある。 それを隔てる垣に松をたくさん植え、 枝に積もる雪を楽しみ眺めるようにしてある。 冬の初め、朝露が美しく結ぶように菊の垣根をこしらえ、 得意顔に紅葉している柞(ははそ)の原、 あまり名もよく分からない奥山の木々の深く茂ったのを そのまま移し植えられている。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 源氏物語はまだ1回しか拝読したことがありませんがww、 寂聴さんの格調高い優美な日本語でつづられており、 こちらを日本語のネイティブである自分(当たり前?w)が ごく普通に読むことのできる喜び。 日本文化に接するときに、 日本人としてたまたま生をうけたありがたさを しみじみと感じます。 このような大作を読破なさるときは、 今のような冬の雪降る静かな季節がお勧めです。 そして、 お香(和の香り)を手首にしたためてページをめくられると さらに良いと思います。 源氏は女性に会いに出かけるときは、 着物にお香をしたためておりましたので。 自分の体温があがってくると、 ほのかに源氏の香りが香ってくるような錯覚を覚えながら、 一生懸命1ページ1ページとめくっていくのです。 そんなこと言いながらさ・・・、 あなた、薫から先の巻を読んでいないじゃないか!! (えーーーーーーーーーーーーーーーーー!!??)
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Last updated
January 13, 2017 03:00:09 PM
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