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カテゴリ:初恋~深夏編~
「今の音、何?」
慌てて奥から先生がやってきた。 わたしはハッとして男の子から離れると先生のほうを振り向いた。 「あんた、何やってんの?」 先生は駆け寄ってくると、驚いたようにその男の子に声をかけたんだ。 「あっ、ドラムのスティック取ろうとしたらさ、落ちてきたんだよ」 「バカね……」 「もっと取りやすいようにしろよ」 その男の子は先生にそう言うと、スティックを片付け始めた。 何だか……。 先生と、いやに親しそうなんだけど……? やっぱり……。 潤……くん……? でも……。 もし、そうだったら……。 今までの話、辻褄が合う……よね? 先生とは親子だし……。 こっちに帰ってきてるって言ってたし……。 そうだよ! それに、わたしのこと、深夏ちゃんって……。 深夏ちゃんって言うの、潤くんくらいしかいない気がするもん。 ちょっと待ってよ……。 本当に? 本当に、潤くんなの……? いろんなことが頭の中を駆け巡って、わたしは身体が固まってしまった。 わたしはまじまじと見ちゃう。 潤くん……? 違うよ……。 あのころの面影が全然ないじゃん。 こんなに……カッコよくなる……? こんなに……変わっちゃう? >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年01月25日 13時14分31秒
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