親学講座を受講して
父性の復権長男の通う高校で、親学講座の第4回目を受講しました。この講座は、高校生の我が子に対しどのように接し、社会に送り出す前に親として何ができるのかを学ぶ講座です。講師は同校の校長先生をはじめ、日々、子供たちと過ごしている学園内の先生方です。今回は校長先生のお話をご紹介しますね。※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆「なぜこのような日本になったのか」昭和20年、戦争に負けた日本は、その後7年間、独立国ではありませんでした。当時の日本の最高権力者はGHQのマッカーサー。マッカーサーは、ことごとく日本の伝統文化を否定し、邦楽や宗教的情緒教育を排除してきました。教育から生活習慣、ものの考え方に至るまで支配されてしまったのです。その戦後教育の結果として、日本人は本来、私たちが大切にしてきた価値観を忘れてしまいました。目に見えないものを敬ってきた心の矛先が物質へと向いてしまったのです。映画「3丁目の夕日」を見て、多くの人が涙しました。「世の中、お金ばかりじゃないんだなぁ!」と。この映画を見て涙が出ない人は、感性が育っていないのです。「私たちはどう変わらなければいけないか。」日本の伝統文化を「いいものはいい!」と認めそれを復古させることが大切です。「いい」「悪い」という、日本人の価値基準を学ぶ必要があります。「清明、正直、誠実」どの言葉にも清く明るいという意味があり、これが日本人なのです。サルと人間の大きな違いとして1.科学技術を発展させることができる。2.感性を育てることが出来る。この2点が挙げられます。前回講座の復習になりますが、1.は知性(生きる手段)。これは、脳の後頭葉、側頭葉に蓄積され、ある程度数字で評価することが可能です。2.の感性は、生きる力です。前頭葉に蓄積されます。こちらは、ものさしではかることはできません。1.と2.がバランスよく成長していくことが望ましいのですが、日本の戦後教育で、2.は置き去りにされてしまいました。今こそ、日本の伝統文化を良いものは良いとして復古させることが大切です。そして、もうひとつ、忘れてはいけないのが、世の中は父と母の違いの上に成り立っているということ。「母校」「母性」という言葉があるように、「母」という言葉には、抱きかかえ癒すところという意味があります。その母の元でたっぷりとエネルギーを貯めると、また外へ出てきます。「さぁ、もう行きなさい!」というのが父の役目です。父は、「原理・原則を示す」という役割があります。抽象的な高い理念(奉仕の精神、誠実、質実剛健、譲歩、努力・・・)を示し、具体的な場面に適用することを学ばせます。家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教える。これが父の役割です。ジェンダーフリーという名の下に男女同権が叫ばれていますが、母は母としての、父は父としての役割をきっちりと果たすことが大切です。母性の復権