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Chesapeake's ワシントニアン日記

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2005年03月05日
XML
テーマ:海外生活(7775)
カテゴリ:Et cetera
私のように日米両方祖国と都合良く称する者にとってヒンシュクかいそうな話しをひとつ。
ここに書くことによって憤慨していることがスッキリするかも。

3年前にハワイから本土に引越してくる前、妊娠中期ということもあり、
しばらく実家に帰れないことも考え、日本に3週間ほど帰国した。

ケイちゃんも当時4歳半で旅慣れており、私も軽いツワリを抜かしては
快適な旅行であったと思う。開園2ヶ月後のディズニー・シーにも行けたし、
食べたいものはすべて母がこれでもかという位食べさせてくれたり、本土に
もっていけるようにアメ横に買出しに何度も行った。

九段にある実家は何年か前に建て直されたビルで、以来2フロアをそれぞれ
私の家族と祖父母が住み、残りは貸しオフィスとなっている。

祖父母が亡くなった現在、最上階にあったユニットは空いている状態。
なので、本土から実家に遊びにくる姉妹は皆そこにステイする。

プライバシーもあれば、馴染みのものに囲まれ、ホテルよりも快適なのである。
眺めも東京の中でもとりわけ良い方で、4月に行くと、お掘を縁取る満開の
桜の木々には感動する。お掘のすぐ向かいは新宿区であり、神楽坂も見える。

最後に帰ったのは11月の半ばだったのだが、まだ気温もマイルドで、
妊婦の私には最適であった。未知の土地(?)への引越しというストレスからも
短期間だが解放されていたはずだった。

ある夕方くつろいで少し荷造りをしていた。ケイちゃんはベランダで
ディズニー・シーで買ってもらったシャボン玉を吹いて遊んでいた。

ガラスドア越しに彼女を気にしながら私は居間でお土産などを整理していた。
そろそろ入れてあげないと、と思った矢先に事件が起った。

ガラスドアがピタっとしまる音がし、「あっ」とケイちゃんの驚く声。
「うん?」と思いながらゆっくり振り向いた私。
(ここからはすべてがスローモーションになっていた)

「Mommy~?」と不思議そうに私に右手を見せているケイちゃん。
ちょっと離れた居間からははっきり見えなかったのだが、なんだか
水脹れになっているように見えた。

彼女に近寄ると、水脹れではなく、右手の人指しの爪半分位からスパッと切れて
おり、横にかろうじて皮膚でぶら下がっている状態・・・・!

その時の自分の反応はもうはっきりとは覚えていないが、たぶん彼女に聞こえる
程度で「Oh my God...」とつぶやいたと思う。心のなかでは叫んでいたかもしれ
ない。 やっとこの点で血が流れ出した指を見たケイちゃんは事の深刻さに
気づき、「痛い~痛い~」と泣き出し始めた。 あの頃は日本語で「痛い」だった。

子供のいる前では動揺してはいけないと本能的に悟っていたのか、私は
とっさにケイちゃんの指先を元の位置に戻し、空いていた左手で固定した。
たぶんその上にそれしかなかったトイレットペーパーをぐるぐる巻にしたと思う。
固定した手は出血を最低限に押さえるため、心臓の位置より高く持たせた。

やっと空いた右手でこんどはインターホンで実家のあるフロアを呼び出す。
母に手っ取り早く説明し、父にエレベーターで来てもらった。

父も私のぐるぐる巻になっている左手と泣き叫んでいるケイちゃんを見て、
すぐ近くの逓信病院に行けるようにタクシーを呼んでくれた。

本当は徒歩で2分なのだが、ジーンズとポロシャツ姿の私は外を歩くという
格好をしていない。左手がケイちゃんの右手とくるまっていたので着替も
出来ない状態であった。

タクシーの乗り降り、急患の窓口での待ち時間の間はずっとケイちゃんを
なだめていた。「すぐ痛いのはお医者さんが直してくれるよ」「血は
怖くないよ」「Mommyがついてるから大丈夫よ」「これくらいの怪我は平気よ」

でも、自分の心の中は別のことを考えていた。非常識だが、
「ケイちゃんはこれで将来ピアノが弾けなくなるのか」
「指がつながらなかったらどうしよう」「爪が生えてこなかったらどうしよう」
最初に心配したのがピアノだったので、自分でびっくりしている。

急患は実はもう閉まっていたのだが、幸いに担当の整形外科医がいらっしゃる
とのことで安心した。父もあとで出直してくると言い、一旦戻っていった。

先生に診てもらう頃には大分落ち着いていたケイちゃんだったが、看護婦に
待っている間に頂いたガーゼを取り除かれ、T先生に見せられる時に再び泣き出した。
知らない人にいきなりキズを見せろと言われて怖くない子供はいるだろうか。
(絆創膏を自慢するのは別だと思うが)

T先生は必死で泣いているケイちゃんをチラッと見、彼女を膝で抱いて耳元で
ささやいている私に向かった。

「あなた、お母さん? その子をなだめないとダメですよ。
そんなに泣いていてはこっちが手術できないんです。」
と、いかにも迷惑そうに言ったのだ。

T先生の態度から憶測できることは:
● ジーパン・ポロシャツ姿の女一人、混血の子供 = 未婚の母?
● 若い女 (童顔なのでカジュアルな格好で10年ほど若く見られる) = バカか無知? 女だから?
● 日本語を喋らない子供 = 外人?

人種差別か性差別、もしくはスーツを着込んで診察にこなかったからマナー違反
でT先生のご気分を害したのだろうか。とにかく、彼の口調にはカチンときた。
それに、診察室で一番落ち着いていたのは私だったのだ。
挑戦されたら受けて立つ性質の私でもスマートな発言はとっさに出てこなかった。

「はい、分かっています。今なだめているところです」と位しか言えなかった。
でも、彼もびっくりしたのだろうか、目はしっかり彼を見据えていた。
日本の方ならここらへんで謙遜してお辞儀して「申し訳ございません」と
謝っているところだろうか。。。あの頃の私には出来なかった。

私が白衣をまとっていないからといって軽蔑の的になるようでは彼も医者として
失格だと思いたかった。いや、白衣をまとった看護婦にも彼は態度が悪かった。

「刺さないで~刺さないで~」と泣いているケイちゃんに手術の様子が見れないようにするため、
私は彼女の上に覆い被さって麻酔を射ってもらい、縫ってもらった。
彼女は自分の血をみてパニックするタイプなので、見ない方が良いと
判断し、私が看護婦に替わってもらった。 看護婦さんも言葉が通じないので
ホッとしたようだ。

手術が終わった時点でT先生がボソッと私に言った。
「あの切傷・傷口はとてもキレイでした。応急手当てが良かったようですね。
たぶん指先もつながり大丈夫になるでしょう。」

しゃぼん玉で指先がふやけていたお陰でガラスドアにはさまり、刃物で切った
ような状態だったようだ。それをすぐに元の位置にもどしたのが幸いだった。

3日後には再検査にいき、T先生に見てもらう破目になるが、この時は
問題もなく傷跡も満足だったご様子。
抗生物質も抵抗なく飲んだケイちゃんだった。

今になって笑えるのは、やっぱり当時の妊娠していた自分の置かれている状況で
あり、その状況や私のバックグラウンドをまったくしらないT先生であった。

T先生のことをブーブー文句いう私に、父は、「あ、僕がお世話になった
整形外科の先生だよ。良い先生だよ」 と、言った。
(父は同じ年のGWに登山スキーで崖から転落し、首の骨を折り、
顔も深いキズを負った)

「良い医者」とは、素人の私が思うには、患者に対する考慮も大切。
アメリカなら偉そうに踏ん反り返った医師に患者は来ない。
能力・実力はともかく、アイドルではないのだから(!)、やっぱりカスタマー・
サービスと同じである。感じが悪い医者には診てもらいたくないのが素直な
意見である。

T先生の場合、偉そうにしているというよりは、彼と同じ対等な人間として
扱われてなかったと言うべきだろうか。父は彼より年上で男だから態度も
全然違かったのではないだろうか。

長くなってきてしまったけれど、もちろん日本には親切でやさしい医者も
沢山いるだろう。そして、アメリカでもそっけなく感じの悪い医者も沢山いるはず。
でも、T先生のような医者は特に日本にたくさんいると思う。

なぜなら、彼のような医師にはもう2、3度ほどお目にかかっているからである。

つい最近までこちらに住んでいた韓国人の友人は夫婦で歯科医なのだが、
旦那さんのスーヤングさんに言わせれば、(韓国では?) 有能な医者にかぎって
態度悪い、ヤブ医者は態度でごまかす、らしい。

日本語を少し喋れ、ヒョウキンでもあるスーヤングさんは大好きだけど、
そういう観念が通る世界が私には理解しがたい。

ハワイの叔父が言うには、患者にたいするこの様な医師の態度はベッドサイド
マナーで、アメリカでは許されないのだ。

現在、ケイちゃんの指先は小さな傷跡を抜かしては完璧に元通りになっている。
爪も問題なく先っぽまで生え、感覚もちゃんと戻った。

応急手当てはともかく、T先生はちゃんと仕事をしてくれたことになる。
子供の回復力にも驚くばかりである。

感謝の気持でいっぱい、と言いたいところだが、後味が悪い経験だったため、
他の患者さんにはオススメは出来ないとおもう。

********************************************************

この事件は私の不注意がもとで大切な娘の指が台無しになるところでした。
私自身深く反省しているのは今でもそうです。
夫は地球の反対側にすでに居たのでパニックさせたくないので
すぐ連絡をしなかったのですが、彼はすぐ電話をしなかった私を
怒りました。(連絡したところで彼になにができるだろう、と思いますが)

ひとつだけびっくりした事は、保険をまったくもっていなかった私ですが、
手術・抗生物質・診察3日分をすべていれたお値段は2万円ちょっと。
アメリカで無保険だったら軽く3千ドルは越えていると言えるでしょう。
この点では日本の医療機関の方が市民にかかる負担が少ないから
優れているかもしれません。

でも、あのベッドサイドマナーだけなんとかならないものでしょうか。





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Last updated  2005年03月06日 17時00分00秒
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