松本清張の短編集を読んで思うのだが、これはもちろん全体からしたらごく一部に過ぎないのだろうが、いくつかのパターンがあるようだ。
・自分の出生の秘密を探る
・学問(考古学が多い)界の中でなにかしらの発見をするが不遇
・悪女に関わり不幸になる。または家族を不幸にする。
まあ、「張り込み」や「点と線」などはこれにあてはまらないが、それの原形ではないかと思うような作品もあった。全体的にはやはり暗い話が多い。リアリティもある。作者自身が不幸だったのかとも思ったが、どうもそうでもないようだ。しかし、「何か」をきっかけにそれまでの生活から、あるいは人生から転落していく話ばかりなのだ。昔はこういう話が大嫌いであったが、今はなぜか面白い。自分が暗いのか、大人になったのか。さっき書いた傾向の中で、しつこい人間が出てくることも多い。例えば考古学の発掘に取り付かれたような男。何十年も思いを持ち続けている。そう、誰かに似ているのだ。これ以上は言うまい。まあオレの趣味が家族にそんなに金銭的に迷惑をかけることはないと思うが、バランス感覚は持たないといけないよな、と言いつつ、その話の中のエキセントリックな人間が妙に気になるオレであった。
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Last updated
2017年04月21日 00時45分37秒
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