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カテゴリ:愛読書
風花 162.風花 夫に恋人がいた。離婚をほのめかされた。わたしはいったい、どう、したいんだろう―。夫婦の間に立ちこめる、微妙なざわめき。途方に暮れながらも、自分と向き合い、夫と向き合い、少しずつ前へ進みはじめた、のゆり、33歳の物語。 結婚して7年。子供はいないけどそれなりに上手くいってると思っていた夫婦の関係は 自分が知らないうちにいつの間にか姿を変えていた。 主人公のゆりは33歳の割にはなんかちょっとぽーっとした感じの女性。 話しかけると必ず一瞬間があくような、そんなタイプかな。 突然の夫の恋人の出現にどうしたらいいか解らずとまどうばかり。 結局、夫と向き合えないまま、一緒に転勤先についていくことになる。 でも少しずつ彼女も変化していきます。 川上さん独特の穏やかな話の流れのなか、やっぱり川上さんの作品に よく登場するどうしようもない、でもどこか憎めないタイプのような男性が登場します。 私は絶対好きにならないタイプだけど側で観てるには面白いかなあ(^^ゞ 一番心が揺さぶられたのは 「子供がほしかったという言葉を、てらいもなく口にする唐沢知子のことを、 のゆりは瞬間、うらやましく思った」 という一文。 ああ~すごく奥が深いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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