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カテゴリ:愛読書
ブルーベリー 172.ブルーベリー 東京に門前払いをくらった彼女のために/恋するカレン・みちのく純情篇/マイ・フェア・ボーイ/走れ!東上線ターボ/洗いざらしの幸運/4時間17分目のセカンドサーブ/君の名は、ルイージ/僕と少女とブルーベリー/さらば愛しき牛丼/黄昏のイエロー・サブマリン/人生で大事なものは(けっこう)ホイチョイに教わった/ザイオンの鉄のライオン 重松さん自身の大学時代の青春を描いたような短編集になっています。 残念ながら世代が少し違う私は、そういえば子供の頃、こういうのが 流行ってたなあってくらいの記憶にしかない言葉が沢山出てきます。 あと東京に住んでる人だともっと面白く読めるんだろうなあとも思いました。 その中で一番心に響いたのは「人生で大事なものは(けっこう)ホイチョイに教わった」 という作品。 大学時代の友達ナカムラ君は謎の遊び人集団(クリエイターグループ?) 「ホイチョイ・プロダクション」が出した「見栄講座」という本を読んで、 「人から幸せに見られることが本当の幸せ」と徹底的に見栄を張る人生を送っていた。 (何のことか全く解らずウィキを見たら凄い人たちなのですね。見栄講座って ベストセラーじゃないですか。おまけに今、この人達、私が毎週楽しみにしている 日曜午後5時~放送中のラジオ「あ、安部礼司」を手がけていたとは・・・。 しかも、ホイチョイの社長さんって映画「バブルへGO!」の著者でもあるのですね。) 大学を卒業してお互いに結婚してからは年賀状だけのやりとりになるんだけど いつもナカムラ君は見栄を張った年賀状を送ってくる。 手にロレックスが光ってたり、ワインボトルが並べられていたり。 それがとある時から、ぱたりと年賀状が来なくなってしまう。 38歳、結婚8年目に子供に恵まれたのだが、その子供で苦労しているという 噂を聞く・・・。 そして久しぶりにナカムラ君と会うのだが・・・・。 というお話です。 ラストがとても感動的。 「幸せ」の定義って難しいですよね。 人それぞれの価値観の問題なのかもしれないけど。 自分が幸せだと思っても人から見て不幸せならそれは 本当の幸せじゃないと豪語していたナカムラ君。 でも、その人自身が本当に幸せだ~って思っていたら たぶんどんな姿であってもそれを見ている人も 「あの人幸せそうだなあ」って風に見えると思います。 だからやっぱり自分が幸せだと思うことが大切なんじゃないかなあって 私は思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年07月07日 11時53分42秒
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