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ちびえみ。

ちびえみ。

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2008年08月12日
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カテゴリ:愛読書

最後の授業 DVD付版

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

今日の次には明日が来て、その先にも新しい日が待っている。そうやって、当たり前のように人生はつづいていく。しかし、これから先もずっとつづくと思っていたその人生に「終わりの時」があると知ったとき、あなたは何を考えるでしょうか?ランディ・パウシュの最後の講義に耳を傾けながら、心の中で問いかけてください。あなたにとって、大切な人はだれですか?その人に今いちばん伝えたいのはどんなメッセージですか。


明日が何の不安もなく訪れること。
普段当たり前と思っていることがそれがどんなに幸せなことであるのかということ。
そして今与えられている時間の素晴らしさ。
今この時出来る最大限のことをしたい、そう思いました。
著者のランディ・パウシュは人生を楽しむ天才。
天才ということは生きることを最大限に努力している人。
だからそれまでと同じように、人生が後半年と宣告された後も
人生を楽しむ努力をします。
全体を通して感じたのがすごく前向きであること。

例えば最初の方にランディは「親の宝くじ」に当ったと記しています。
すごく驚きました。
私はこういう風に考えたことがなかったから。
だからと言ってランディの家がものすごく裕福だったとか
溢れんばかりの愛情の元に育てられたとかそういう訳ではないのです。
かなり厳格な母に厳しく教育されたと思うし、父は貧しい人の味方で
二人はかなりの倹約家。
考え方によっては両親に反発したり、自分ははずれくじだと思っても
おかしくないと思います。
でも彼は二人の真面目さ、謙虚さ、社会への貢献を尊敬していて
「真面目」なことが最高のスキルであると述べています。

私・・・ずっと「真面目」って言葉が嫌いでした。
「真面目な人」と言われるとつまらない人って言われてるように感じて。
でもランディは真面目さは本質から生まれ長続きするものと評しています。
それこそ私が両親からもらった最高のスキルが「真面目であること」
だったんだなあってこの本を読んで感じることが出来ました。
こんな風に読む人によってきっとそれぞれの気づきが生まれる本なのでは
ないのかなあと思います。
特に第5章の「人生をどう生きるか」という部分はものすごく感銘を受けました。
今、悩んでる人や迷ってる人、生きることに疲れている人
みなさんに読んでもらいたいなって思いました。
きっと何かに気づくきっかけになると思うのです。

ランディのような立場になると自分のことで精一杯になってもおかしくないのに
常に周りに気を配り、家族を思い、そして自分自身が楽しんでいる。
落ち込みそうになることも、泣いた夜も沢山あったと思います。
でも「最後の授業」で壇上に立つ姿は本当に晴れ晴れとしています。
半年という余命を宣告されながら「準備が出来る時間があって良かった」と言う強さ。
この本は死に直面しながら「生」に満ちあふれています。

私はナースとして働いていたので死と直接関わることが
日常的だった部分もあったのでたぶん一般の人よりも
ずっと死を身近に感じている人間だと思います。
死が特別なことではなく当たり前のことであることもよく知っています。
ランディは膵臓癌でした。
発見が難しく予後の悪い癌の一つです。
癌も本当に普通の病気です。
普通の病気と書くと変かもしれないけど、風邪とそんなに変らない
ありふれた病名なのです。
なのに私達は自分だけは癌にならないような気がしてませんか?
それはならないような気がしているだけで、なる可能性は十二分に
あるということなのです。
そして癌を怖がってはいませんか?
確かに「死」の恐怖がおしよせる病気です。
でも、だからこそ大事なのは早く発見すること。
少しでも早く発見することで癌に勝利することが出来るのです。

私の母も30代で子宮癌になりました。
まだ私が中学に上がったばかり、弟は小学校の低学年の頃です。
癌検診で早期発見できました。
母は手術で完治し、転移もなく(5年間は不安だったようですが)
今も元気で毎日笑顔で暮らしています。
私は本当に母にありがとうと言いたいです。
検診をきちんと受けていてくれてありがとう。
そして元気になってくれてありがとう。
もちろん、早期発見出来たのは運の良さもあると思います。
そのラッキーにも感謝せずにはいられません。
ラッキーをつかまえられたのはやっぱり検診を受けたから。
だから皆さんもどうぞ検診を受けてください。
私もラッキーを逃がさないために癌検診をしっかり受けようと思います。

最後に印象に残ったことを一つ。
ランディはドクターから「楽観主義と現実主義の健全なバランス」の見本だと
言われています。
癌を人生の経験として受けいれようとしている姿勢。
楽観的というのは精神状態の一つであるということ。
楽観的でいれば過酷な化学療法も我慢しやすくなるし、
最先端の治療を探し続けようと思えるということ。
そして、患者が友人や知り合いから楽観的になれといわれると、
悲しくなる人が多いということ。
私、すごくよく解ります。
楽観的になれと言われると悲しいということ。
悪気のあるアドバイスではないのです。
むしろ励まそうとしてくれていることも頭では理解しているのです。
でもすごく悲しいのです。
命に関わる病気ではないけれど、私もクリニックに通院している身です。
周りの人によく言われます。
「考えすぎては駄目。もっと気楽に。」と。
でもたぶんこういわれると患者である立場の人の多くで
こういう感情が生まれると思います。
「気楽にしたら病気が治るわけ?」と。
時にそれはものすごく精神的にきついアドバイスでもあります。
自分では十分気楽に考えすぎないようにしてるつもりなのに
まだ駄目なのかと自分を責めてしまう要因にもなってしまうのです。
だけどこの本を読んでランディを患者さんのお手本にしようと思いました。
「楽観主義と現実主義のバランスを大事にすること」
検査や新しい治療や取り組みには楽観的に
自分の現在の状況は現実的に受けとめること。
逃げていては駄目なんだということ。
病気の自分を認めるということ。
でもあきらめないということを。

長文になってしまったのにまだ伝えきれてない気がします。
(ずっと読んで下さった方、ありがとうございます。)
本当に多くのことを学ぶことが出来ました。
世界中の沢山の人にこの本を読んでもらえることを願います。

ColoredDays Magazine7月号の特集は、「闘病記について」

「最後の授業」「明日もまた生きていこう」など、闘病記を読んだこと、ありますか?























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最終更新日  2008年08月12日 20時17分57秒
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