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テーマ:本のある暮らし(3316)
カテゴリ:応募系
職業柄、闘病記と呼ばれるジャンルの本を割と読みます。
闘病記を読むと悲しくなったり、辛くなったりするから嫌だと 思う人もいるかもしれませんが、ほとんどの闘病記は 命がキラキラと満ちあふれていて、生きていることの素晴らしさを 感じさせるものが多いです。 そして健康であること、明日が普通に来ることがどれほど素晴らしいことかと いうことを教えてくれます。 病気だから不幸とかそういうことは全然感じられません。 むしろ病気によって得たものを大切にしている人が多いです。 読むと病気が少しだけ怖くなくなります。 そして私自身、患者さんと接する時の勉強になることも沢山あります。 今まで読んだ闘病記はどれも心に残るものばかりなのですが 私が今でも特に心に残っている本があります。 それがこちら おっぱいの詩(うた) この著者の大原まゆさんは21歳という若さで乳癌を発症します。 しこりを見つけたところから始まり、検査、告知、入院、手術、放射線治療、 抗ガン剤治療と乳癌という病気から逃げずに向き合って 前向きに頑張っている姿がとても勇気づけられる作品です。 その中で辛い副作用やガン友の死や恋人との別れなど 辛いことも沢山あるのだけれどまゆさんはいつもちゃんとそれを受け入れて 病気になったことで得られたものを大切にしようと考えている。 本当に素敵な女性だなあと思いました。 一番好きなのが最後のページの部分です。 せっかく乳がんという病気になった自分をまるごと受け入れて生きていく。 失ったものよりも、得たもののほうがどう考えても多いのだから。 この先の人生、たとえ何かを失っても、それを病気のせいにはしたくない。 これを読んでいたときちょうど私も病院に通い始めた頃でした。 もしかしたら、まさか私が?って思いで通い始めたクリニックで この本を読んでいました。 そして私もこんな自分をまるごと受け入れて生きていこう。 まゆさんのように・・・・って思ったんです。 実はまゆさんも札幌の方で住んでるところが近いのでとても 親近感を持ったんですよね。 例えば通っている病院も知ってましたし、札幌医大は昔 私もお世話になった病院だし。 あれから1年半、闘いの日々は続いていますが、辛くなったときは この本を読み返してまた頑張ろうって思っています。 そして乳がんの体験がとても解りやすく描かれているので 検査の様子やどういう手術があるのかなど乳がんの知識に関しても 深めることが出来ます。 これを読んできちんとした検診の大切さを改めて感じました。 闘病記は病気になったことのない人には健康の大切さや 検診の大切さなどが感じられると思うけど、自分が病気になって 思ったことは同じ病気で頑張っている人の言葉がすごく 心に響いて励まされるということです。 なので同じ乳がんと闘っている方にも読んでもらいたい本です。 私自身、同じような病気と闘っている人の本を読んで すごく救われました。 私だけじゃないんだ・・・って。頑張らなくちゃ・・・って。 そういう本に出逢えたお陰で、ちょっとだけ心の負担が 軽くなったんじゃないかなあと思います。 そしてまゆさんは今も活動を続けています。 実は8月30~31日にさっぽろテレビ塔でピンクリボンのイベントがあり 30日さっぽろテレビ塔がピンク色になるのですが その点灯式にまゆさんが来られるそうです。 そして31日には無料検診を受けられます(先着) 普段、検診を受けようと思ってもお金のこととか考えると なかなか足が向かないのもまた事実。 お金と健康とどっちが大事なんだと言われればもちろん健康だけど そうは言っても生きてくのにお金も必要ですものね。 それにどうしても恥ずかしいって気持ちもありますよね。 婦人科系や乳がんの検診って。 私も子宮ガンの検診って受けるまでは嫌で嫌でたまらなかったもの。 でも1回経験してしまうと意外と大丈夫なものだったりします。 31日は無料で受けられるチャンスなので私も是非参加してみたいなと 思ってます、体調が悪くなければいいのだけれど。 30日のピンクイルミネーションも見たいしなあ・・・と思ってます。 国はこれからは予防医学だと言います。 それなのに今までの市町村から援助されていた検診費用の負担が なくなったり、年齢も40歳以上からとか制限があったりすると 若い人は気軽に検診を受けることが出来ません。 若いときからきちんと検診を受けて予防すること 早期発見することこそが本当の予防医学だと思うのですが・・・。 こういうところも改善されていくといいですよね・・・。 ピンクリボンなどの活動に興味を持ったのもまゆさんのお陰です。 本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 出来たら全ての女性に読んでもらいたいなあと思える作品でした。 「最後の授業」「明日もまた生きていこう」など、闘病記を読んだこと、ありますか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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