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カテゴリ:愛読書
146.骸骨ビルの庭 育ての親、阿部轍正は、子供たちの一人、桐田夏美への性的暴行の汚名を着たまま、苦悩のうちに死んだ。真相を求めて、八木沢は夏美の行方を追う。過去の謎が謎を呼び、秘密は深まる。一方、八木沢はビルにもう一度畑を甦らせようと一人耕し始める。そして、小さな命が蕾をつけるとき、骸骨ビルの本当の意味が明らかになる。自分は何のために、そして、誰のために、生きているのか?心の奥底から溢れ出す人間への讃歌。 宮本輝さんの小説を読むのはちょっと久しぶり。 一時期むさぼるように読んだのですが・・・。 最後に読んだのが「ひとたびはポプラに臥す」だったので もう6年くらいご無沙汰だったのだなあとちょっと驚きました。 こちらの作品は骸骨ビルと呼ばれる場所で戦争後、親を失った子供や 親に捨てられた子供達と引き取って育てた二人の青年の物語が軸になっています。 かつての子供達が語る思い出話から少しずつ見えてくる育ての親安部轍正の姿。 家族ってなんだろう。 血のつながりってなんだろう。 人が人を育てるということはどういうことなんだろう。 そして生きるとはどういうことなんだろう。 そんなことを考えさせられる一冊でした。 年齢によっては説教クサイ小説って思う人もいるかもしれないけど たまにはこういう本もいいかなあと思います。 宮本輝さんの文章ってなんかほっとするんですよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月26日 15時31分34秒
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