カテゴリ:日常
86年前、一粒の種として生まれてきた祖父は、ひたすらに懸命に働いて、子どもを育てて生き抜いて、先週永眠しました。
初めての曾孫を抱いた、なんとも照れくさそうな顔の写真が遺影となり。 立派に出世した息子の会社の関係者達から贈られた花が会場を埋め。 全国津々浦々から集まった、今じゃ頼もしい若い衆となった男の孫達が、出棺の際には棺をかつぎ。 とてもよい葬儀でした。 人は一人で生まれてきて一人で死んでゆく、とうそぶいたこともあったけれど、やっぱりそうではない、と心から思いました。 一粒の種は、大きな木になって、花を咲かせて実を落とし、またその種が芽を出して。 こんなに一族の血を嬉しく思い、誇らしく従兄弟たちを眺めたことはありませんでした。 祖父という大きな木のまわりに、皆が集い、たくさん語り合って、泣いて笑って。 従兄弟達の腕相撲大会まで始まっちゃって。 私が子どもの頃に見た光景でした。正月や盆に祖父の家に集まった父や叔父達が、腕相撲で大盛り上がり。 世代がちゃんと交代しました。 おじいちゃん、きっと喜んでる。 ほんとうによい葬儀でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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