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カテゴリ:BOOK・映画
地上八階の海 角田光代
『真昼の花』『地上八階の海』の2編。 私にとって角田作品2作目です。 なんというか、救われないというか閉塞感というか、閉塞感があっても読み応えのある小説はあるんだろうけど、この作品は何の結論も出ないし、読み終わってスッキリしない。 リアリティを出すのはとても上手だと思うけど、エッセイのほうが面白い人なのかも。 満月の夜、モビィ・ディックが 片山恭一 『人が人を愛することが出来るのは、お互いが抱えている闇のせいだ。ぼくたちは自分と同じものを相手の中に見出し、その人に心を奪われる。でも、その人のなかには、決して理解することも、手を触れることもできない領域が広がっている。だからぼくたちは、その人を支配することも、所有することもできない。ただ願ったり祈ったりすることができるだけだ。』 『世界の中心で愛を叫ぶ』に比べると抽象的だけど、テーマは通ずるところがあるように思う。回りくどい表現が、ちょっと多すぎかな。 ハーマン・メルヴィルの『白鯨』(=モビィ・ディック)…読んだことがないけれど、読めばもうちょっと深い理解ができるのかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 1, 2007 09:31:27 PM
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