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カテゴリ:BOOK・映画
スープ・オペラ 阿川佐和子
前回、初めて読んだこの人の作品が短編で、ナレーションのように第3者的に語られる、その語り口のインパクトが強かったので、今回読んで、こういう雰囲気のものも書くのね…と拍子抜けした感があります。 主人公のことを、『君は引っ込み思案で優柔不断で、いかにもダメそうに見えるけれど、実はとてつもなく手強くてあったかい女なんだ』を表現するところがあるんだけど、その“とてつもなく手強くてあったかい女”という部分が充分に伝わってこなかったように思い、この部分を読んで、言葉が独り歩きしているように感じてしまった。悪い話じゃないんだけどね。 山崎豊子全集1(暖簾・花のれん) 自分だけの世界に入り込むことなく、雰囲気に流されたりしない、底が固い文章だと思う。 取材がしっかりしてるんだろうなぁ。 『暖簾』 山場らしい山場がなく、ゆ~らりゆら~り進んでいくような話。あとがきをみたら、7年かけて描いた話だとあって、納得。 『花のれん』直木賞受賞作。強い女性の話です、時代的な流れも良く分かり、面白かった。 他 何篇か。 それにしても、この全集、全23巻あり、そのうち『白い巨頭』だけで3巻も占めています。長いわ…著者の作品はこれまで『大地の子』しか読んだことがなかったが、それも10年前。 もう一度読んでみるのもいいかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 1, 2007 07:56:21 AM
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