昨日は、語学学校の先生や生徒の皆さんと
レストランでいっしょに昼食を食べました。
私たちの語学学校の責任者である先生は、
私より一つ年上の女性。
なかなかやり手で、
優秀で明るくてすてきなクリスチャン!
彼女には、子どもが3人。
上の子が小学5年生で、
下は2年生の双子ちゃん。
3人とも女の子。
食事の席で、
彼女の話を聞く機会があったのだけれど、
台湾の子どもを取り巻く教育事情は、
思っていた以上にすざまじいということがわかった。
5年生になって、
急に学校の勉強が忙しくなった上の子。
毎日家に帰ると、
すぐに机に向かい、
食事の時間以外は、
ずっと宿題とテストの準備に追われ、
全部が終わると11時をまわってしまうらしい。
どうやら台湾の小学校は教科担任制らしく、
それぞれの先生が、
大量の宿題を出すために、
莫大な量になってしまうという。
同級生の多くは、
学校が終わると、
まず「安親班」に行く。
「安親班」というのは、私立の学童保育みたいなもの。
子どもたちは、まずそこで、
先生に助けてもらいながら、
宿題を終わらせる。
そして親が迎えに来ると、
一旦家に帰り、食事をし、
すぐに今度は「補習班」へ。
これは、特定の教科の塾にあたるもの。
そこで、学校の勉強以上の応用力などを身につける。
それが終わって家に帰ると、
もう9時半から10時だという。
夏休みなど長期の休みも、
彼らは一日「安親班」にいて、
夜は「補習班」という生活。
語学学校の先生の娘は、
「安親班」にも「補習班」にも行きたくなくて、
親に勉強を助けてもらいながら、
なんとか一人で勉強している。
しかし昨夜、
寝る前に彼女はお母さんにこぼしたという。
「5年生になってから、
毎日がちっとも楽しくない。
ずっと机の前に座って、
疲れちゃった・・・。
今度の算数のテスト、
もし成績が良くなかったら、
私、補習班行くよ・・・。」
先生はそんな話を私にしながら、
涙を拭いていた。
台湾の教育事情、厳しいです。
子どもたちのストレスも相当のものです。
中学校に入ると、
毎回のテスト結果の順位表が、
全員に配られるらしいので、
子どもも親も、すごいプレッシャーのようです。
そして、そんな中で育ってきた青年たちの多くが、
今、鬱で苦しんでいるという話も聞きます。
台湾の教育事情。
詰め込み教育がますます過熱するのか、
それとも見直されていくのか。
すこしでも改善されるといいのだけれど・・・。