うちの近所に、
毎日、朝早くから、
家の前で大声で叫んでいるおばさんがいる。
一人立って、
誰に叫んでいるわけでもないのに、
気がつくと外に出て、
怒りながら叫んでいる。
一日ずっとというわけではないらしい。
気がつくと、
叫んでいるという感じ。
台湾に来た当初は、
朝の5時過ぎから聞こえてくるこの叫び声に、
ビックリして、
こわくなったこともあった。
それでもうちはマンションの11階だから、
そんなに大きな声で聞こえるわけではない。
まわりの家に住んでいる人は、
さぞかし気になっているだろう。
おそらく、
彼女は心の病だろう。
叫ばずにはいられない彼女のことを思うと、
かわいそうにも思う。
そして、驚くのは、
彼女をそのまま叫ばせておく、
家族や周辺の人々。
私たちが、ここに住むようになって、
もう4年にもなるのだ。
その間、
神経質に彼女をとがめたり、
警察に訴えたり、
入院させたりしないで、
彼女をさせたいようにさせておく、
そのおおらかさに驚く。
少なくとも日本ではあり得ない。
ですよね。
台湾の人、
私が思っているより、
うんと雑音に強く、
おおらかな人たちなのかもしれない。