カテゴリ:あははは!
こないだの日曜日は、カミサンが飲み会だったので、おいらが子供達と一緒に家で留守番だった。 子供に、「今日はピザにしようか!」 といったら、いつものとおり催眠術にかかったような「わーい!」のあと、正気に戻ったのか、「どこのピザ屋さん?」と聞いてきた。 どこのピザだって、彼らにとってたいした問題ではないはずなのだが、親である自分は説明責任を果たそうと、手を変え品を変え説明しようとした。 とはいえ、住所情報が伝わるはずもなく、店の名前でも分からず、前に誰々さんが家に来たときにとったピザやだと伝えても分からなかった。 今日は配達ではなく、取りに行く予定にしていたので、「なら、行けば分かるかもよ」といって車に乗せた。 今となっては好みのピザ屋のひとつになったが、この店との出会いは不思議な体験だった。 もう、2年ほども前になろうか。 冬のある日、よく名前を耳にするチェーン店とは違って、たまたまチラシが入っていたので店を探していったのが最初だった。 チラシ持参の人には、ピザMサイズを買うとコーラ1リットルとから揚げか何かがついてくる、っていうのでホイホイ行ったわけだ。 なかなか分かりづらい場所で、見つけるのに苦労した。 見つけたら見つけたで、外観からして場末。とてもうまそうな店には見えなかった。 ただ、昼時にあわせて到着しようとめがけていて、それでいて道に迷ったもんだから着いた頃には1時半を回っていたような時間だった。別のところにこれから行く気にもなれなかった。 で、しょうがないから、家族で顔を見合わせながらも店に入った。 店に入ってビックリした。 ドアを開けるやカウンター。 カウンターの向こう側には給食センターのような厨房、こちら側には待合のビニールソファー。それだけ。 つまり、配達専門の店だったのである。 昼にありつけると思っていたおいらたち家族は途方にくれた。 しかし、この狭い店の玄関で、カウンター越しに店主と向かい合っている以上、これできびすを返すことは憚られた。 どのくらいでピザが出来るか聞いたら、30分という。 各種周辺状況を踏まえ、ここでピザを注文し、駐車場で待つことにした。 真冬だったから、車の中はしんしんと冷えた。 そのうち、子供がおしっこしたいといい始めた。 配達専門の店の中に客用トイレなんぞ、ない。 しょうがないから、立ちションさせた。 さて、こないだの日曜のこと。 どのピザ屋か分からないというので、親としての説明責任をほぼ放棄しつつも子供とともにピックアップに向かった。 店の正面まで来たとき。 「あ!カキ氷のお店だ!」 息子が叫んだ。 そう、2年前に初めてこのピザ屋に来たとき、雪の中で立ちションさせたときに「カキ氷みたいだねぇ」なんて話をしたのである。 その話自体、おいら自身がそのとき初めて思い出した。 手を変え品を変え、説明しても分からなかったものが、こんな風につながるとは。 当時3歳だった息子が覚えているほどに、この店への印象は彼なりに強烈だったのである。 初めてのカキ氷の味はレモン味。 (そんなわけ、ねぇ。) ********** 今日の会報はどうでしたか? ********** お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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