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2006年05月05日
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カテゴリ:なんかヤな感じ

とりあえず速報ベースで。
産経Webニュース速報一覧によると、「共通通貨単位の創設を検討。ASEANと日中韓の財務相会議。アジア金融強化で初合意。将来の通貨統合も視野に。」とのこと。

へぇー。思い切った方向ですね。

確かに、世界で通用する米ドルがあり、ヨーロッパでは最近強くなったユーロがあり、いわばここ数年で日本の銀行が統合を繰り返したよりもずっとダイナミックな動きが、「通貨」で起きようとしているわけです。そんな中、存在は大きくても地域通貨でしかなかった日本円が、ある意味国際通貨に生まれ変わるチャンス(決してよい意味だけではない)を与えられようとしています。

地域通貨が統合されるとどういうメリットがあるか。

(1)旅行に行くために両替しなくていい。
 もうこれからは、近隣国にふらり焼肉旅行に行こうが、カジノに行こうが、両替をしなくていい。これは手間が省ける。

(2)為替リスクがなくなる。
 旅行に行くと、為替は気になります。外国に行くなら円高になって欲しいし、戻ってきて外国通貨が手元に残っている場合は円安になって欲しいものです。だって、1ドル=90円で外国旅行に行く際に100ドル分両替したとしたら、手数料を覗けば9000円で100ドルが手に入るわけです。
ところが、現地に行ってみたらドルは全く使わずに済んだとする。戻ってきたら1ドル=110円となっていたら。なんと100ドルは11000円になります。旅行に言ってる間の数週間に2000円も儲けてしまう計算になります。むろん、この逆もあり。これが為替リスク。

 一番大きいのは、私たちみたいな数百ドル単位ではなく、数百万ドル単位で取引をしている企業です。上の例に当てはめると、1ドル=90円のときに100万ドル両替したとしたら、9000万円ですね。ところが、実際の支払日には1ドル=110円になっていたとする。そうすると、本来は100万ドル支払うために1億1000万円支払わなければならなかったわけです。つまり、早めに両替して2000万円浮いたぞと。社員みんな連れて焼肉に行ってもお釣りが来るわけです(会社規模にはよりますが。。。)。

この為替リスクがなくなる。

これは、昨今のように中国ならびにアジアに工場が出て行った日本の製造業にとってはメチャメチャでかい問題です。

したがって、為替リスクがなくなるのは大きなメリットでしょう。


むろん、デメリットもあります。

(3)通貨単位が今後何と呼ばれるか分からない。「円」でなくなると、神社などで5円玉をお守りにして「ご縁がありますように」なんてやっていたビジネスモデルが通用しなくなります!
というのは、たいした問題ではないんだけど。

まず、アジアにおける各国の主張の応酬を踏まえるに、通貨単位の呼称一つとってもすぐにまとまるとは思えません。

日本で、「えー。来年4月1日以降、通貨単位はアジアン・ドルとする。」とか言われてもスッとは入ってこないでしょう。

まあ無理です。

ましてや、「えー。来年4月1日以降、通貨単位はヨンとする。」とか言われたら、一部の冬ソナ好きオバチャン軍団以外は鳥肌が立つわけです。「これ、おいくらですか?」「315ヨンです。」とか。いやじゃん。

まぁ、日本人なら「円」がいいでしょうねぇ。


幸か不幸か。
中国も通貨単位には\マークを使ってるんです。

RMB\200.00とか。(人民元と書いてレンミンビンとか読むんだったと思う。)

だから、中国と日本が結託したら通貨マークの「¥」くらいは残るかもしれませんね。


でも、コインの裏には毛沢東とかスカルノとかが彫られていて、たまに日本バージョンで過去の首相あたりが掘られてるのがあったとして、安全ピンか何かで鼻毛彫られたりしてるわけですよ、きっと。

かように、通貨統合にあたっては各国の心情面も大きなファクターとして残るわけです。

そして、最大の問題。

(4)政治が統一されないと通貨は統一できない。さもなくば為替レートが乱高下する。

そりゃそうでしょう。

今なぜ、人民元は日本円の15分の1なんでしょうか。
紙幣やらコインやらにかかるコストが絶対的に違うから、なんていう理由ではありません。

国に対する信用度が段違いに違うからです。

同じ枚数だけ紙幣を持つのなら、いつまでたっても安定した価値を持つ(少なくとも値崩れしない)紙幣を持ちたいのは誰でも同じ。

そりゃ、日本とアメリカのようにたまたま小数点のつけ方が違う(日本では小数点以下は日常使わないが、アメリカはセントによって小数点以下が日常生活で使われる)だけで約100倍になってる国同士もありますが、そういうのは別の話です。

ユーロを作ったヨーロッパなどもそうですが、通貨統合は域内の政治経済の(ゆるやかでもいい)統合なしには進みません。

さて、アジア域内で、政治経済の統合はできるのでしょうか。

相当な努力が必要でしょう。
それはもう、通貨統合しないと生き残れない、そのくらい切羽詰らないと。

それはまさに財閥系同士、もしくはライバル同士が統合したここ数年の銀行業界の経営統合と姿が似ています。

無理とは言わない。

でも、相当な努力が必要です。


つまり、当面あなたのサイフから円が消えることはないでしょう。


いや。





・・・・財布の中身が米ドルになる、という可能性のほうが高いかもしれません。




その場合、ドル札に小泉さんの顔が印刷されるわけないわな。
日本人の心情とかはまったく考慮されませんね。



ちまちまとつまらないテーマについてアジアで争っていると、最悪の結果になるかもしれませんなー。



次善の策の欠点を気にするあまり、最悪の結果をとることなかれ。



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最終更新日  2006年05月05日 14時02分15秒
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