普通でいい
バイト帰り、マックに寄る。アイスティーとアップルパイ、200円。ほっと一息つくと「私は本当に、たくさんの事を我慢してきてしまった人なんだな」と、声がする。対立はしない。調和の声だ。いたって普通に、そう思った。自分が自分に課してきたものを、驕りもせず、皮肉りもせず、悲観もせず、つぶやき、受け入れた瞬間ふっと、肩の荷が降りる。カウンセリングは、費用がかかるが故に効果的だと感じたが、マックの、気軽さもまた、自分を偽らずにすむ環境であることに驚く。どんなにたくさん、特別を積み上げても、何一つ解決はしなかった。それなのに、アップルパイ1つ、たった100円で、私の25年は問題から、普通に変化した。もう、過去はどうでもいい。普通がいい。普通でいい。