シュタイナー教育学習会
月に一回の、江東区の自主保育の会「どろんこ」のシュタイナー教育の学習会の2回目。前回は、3歳8ヶ月の長女を休暇の夫に預けての参加でしたが、今回は会場のパルシティ江東に付属している保育所にお願いすることに。前日から「母ちゃんが勉強している間、先生とお友達がいておもちゃもあるところで、いっぱい遊べるよ」と言うと、「母ちゃんのお勉強するところで、遊んでる」とつれない言葉。次女が産まれる前には、学習会や講演会などで何度か託児にお願いした事もあり、新しい場所にわりと順応性がある子どもなので多分大丈夫と思い、会場へ向かいました。(どろんこの方には、万が一のときは預けずに会場で遊ばせていてもいい、と言われていたのが救いでもありました)予想通り、保育所の入り口で3、4分ちいさなだだこねがありましたが、保育士さんの誘いにわりとすんなり部屋の中へ。長女も楽しい時間が過ごせる事を祈りつつ、次女を背負って勉強会の部屋へ。先生の到着がちょっと遅れている間、どろんこの方々の話題は、子ども達のご飯について。昼食を(たぶん)わざと残して後で食べるのを習慣にしつつある子がいるが、どのように対処したらよいか。色々意見が出ている中に先生が到着したので、そこから子どものリズム作りに話が及びました。今回先生が何度も繰り返された言葉が「よく見る」ということ。何かトラブルがあったり、どうしていいか判らなくなったときは「まずよく見る」子どもが扱いにくく感じる時、子を持つ親同士のトラブル、落ち着いて「よく見る」と、対処法がでてくる。ただ、親同士のいさかいなど「どうしても合わない相手もいる。無理してつき合う事なく『来世で会いましょう』というような気持ちで近づかないという方法もあるわよ」と爽やかにおっしゃいました。自分と考えが違うような人と一緒に行動する時、あれこれ先回りして心配せずに、自分のやり方と違う時には素直に「どうして?」と質問する、という事で抱え込まずに済むという言葉は重く響きました。前回、先生が「高いけれど、価値ある一冊」と紹介して下さった「「小児科診察室シュタイナー教育・医学からの子育て読本」著者 ミヒャエル・グレックラー/ヴォルフガンク・ゲーベル 水声社刊 4,000円をどろんこのSさんが図書館から借りて来てくれました。たしかに、分厚い一冊。Sさん曰く「1ページ目から順番に読んでいくのではなく、トラブルがあった時にそのページをめくって調べる、家庭の医学のような使い方の本」処方として書かれている薬などはドイツの物なので、日本でその通りにすることはできないけれど、興味深い1冊です。記憶に残ったのは、どろんこのKさんの娘さんについての悩み。小学4年生の娘さんは、遊んだりお稽古ごとがとても楽しく、毎日宿題まで手が回らない。今時の小学生のイメージから考えると、のびのびと楽しそうでいいな、と感じたのですが、母親としてはどこまで本人の自主性にまかせてよいのやら、というところのよう。先生は「4年生にもなれば、ルールに従って我慢するという事がきちんとできるはず。楽しみであるお稽古は数を減らし、しなくてはならない宿題は親が楽しく導きながら一緒に勉強するつもりで勉強するくせを」「勉強には単純な事を繰り返して覚えたりする事もとても大切で、そういうところを逃げてきた私はこの年になって、本当に苦労していますよ」と笑っていらっしゃいました。私自身、生活の中でやりたいこと、やらなくてはならないことが混沌としていて、常に満足のいかない状態である事を顧みて、きちんと優先順位をつけることの大切さを痛感しました。二時間の勉強会の後、託児所へ。入り口前には、子ども達が粘土やブロックなどで作った作品が名前入りで展示されています。部屋から出てきた娘は、ちょっとはにかんだような、でも楽しんだ表情。保育士さんも私の予想通り、とくにぐずることもなく集中して遊んでいた様子を詳しく教えてくれました。次回も充実した時間がすごせるといいな、と思いつつ江東区を後にしました。