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2006年01月06日
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カテゴリ:国際的な話
欧米各地では、今日は主顕節(Epiphany)と呼ばれる日です。何の日だかご存知ですか?クリスマスの日の日記で、主顕節に少し触れましたが、それが何の日であるのか、どんなことをするのか少し書いてみます。

主顕節は厳密には5日の日没から始まります。12月24日、クリスマスイブの日から数えて12日目に当たります。そういえば、「The Twelve Days of Christmas」というクリスマス・ソングがありますが、主顕節までを歌った歌なんですね。絶対に聞いたことがあるメロディですよ。主顕節はイタリア、ドイツ、オーストリア、スペインでは国の祝日となっているのだそうです。フランスでも盛大にお祝いをするだとか。

私は数年前にスペインのマドリッドで主顕節の日を迎えました。ネットで探せば主顕節の詳しい内容を知ることができるのですが、ここは我が友であるカルメンに聞いた話で説明します。ただ、彼女の強烈なスペイン語訛りの英語が時々聞き取りにくかったので、どこまで理解できているかは謎です。

カルメンは主顕節のことを英語で「Three Kings' Day」と説明をしてくれました。主顕節は、イエス・キリストが生まれたのを聞いて、東方の三賢者(Three Kings)が手土産をもって、将来の王となる人物のお祝いに駆けつけた日なのだそうです。三賢者は白人、黒人、黄色人種の3人なのだそうです。そういえば、マドリッドの街角にデコレーションされていた三賢者の人形も、プラド美術館で見た三賢者の肖像も肌の色が違っていました。

私がマドリッドに着いたのは1月3日のことでした。クリスマスもお正月も終わり、静かなのかと思っていたら思いっきりお祭りムードでした。大通りの木々は美しいイルミネーションで飾られ、どこを歩いても主顕節を祝う飾りやショッピングをする人であふれていました。

5日の夜にはマドリッドで三賢者のパレードがありました。パレードの前日に観光地のひとつ、マイヨール広場へ行ったのですが、ここがパレードのメイン会場になっていたので特設ステージを作っている最中でした。カルメンは私をしきりにパレードに連れて行きたがっていました。もちろん、そんなパレードがみられる機会なんてありませんから、私だって見たかったです。

ところが、翌日の5日は私は体調を壊し、1日中寝込んでいました。しかし、このマドリッドのパレードの様子はテレビ中継されるのです。さすが敬虔なキリスト教の国。三賢者になる人は毎年違う人です。選ばれた賢者たちは、沿道からパレードを見物する人たちに、キャンディをばら撒いていました。カルメンはその様子をしきりに説明してくれ、ついには私にちょっとでも見に行こうと誘いますが、体調悪い上に雨が降っていましたから断りました。今思えば行っておけばよかったなぁ…。

主顕節はスペインの子どもの日でもあります。5日の夜にキッチンに自分の靴を置いておけば、夜中に三賢者がこっそりやって来てプレゼントを置いていくのだそうです。サンタクロースじゃなくて、三賢者です。カルメンも私もキッチンに靴を置いておきました。

翌朝、カルメンが私を呼ぶ声で目が覚めました。
「あなたはいい子だから、三賢者がプレゼントを置いていったわよ」
それはカルメンが私のために用意しておいてくれたものでした。私がおいしいと言ったスペインのチョコレートがたくさん箱の中に入っていました。彼女とは滞在中はよく口げんかをしたけど、なんて優しいのでしょう。彼女にはバルセロナのお母さんからホットサンド機が送られてきていました。

スペインではこの日を境にクリスマスが終るのだそうです。サンタクロースの登場するクリスマスよりも、宗教色の濃さを感じます。やっぱりカトリックの国だからでしょうか。

カルメンは今でもよい友人です。時々、Eメールでお互いの近況を報告し合っています。今度は彼女に日本へ来て欲しいです。それも、お正月とかお盆の頃の日本独特の行事があるときがいいですね。

主顕節を詳しく知りたい方は…
Epiphany Who is the king?

スペイン旅行記は…
オリエンタル・マドリード
マドリード観光
歴史的な学園都市 





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最終更新日  2006年01月06日 19時09分57秒
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