|
テーマ:大分&熊本 観光地紹介(837)
カテゴリ:ふしぎな話
私の家からよく見える阿蘇五岳のひとつ、根子岳(ねこだけ)。名前からして、なんだか猫と縁がありそうですが、本当にあるんです。猫に関する伝説や言い伝えが。よく猫がけんかをして耳が切れている時がありますよね。この辺りでは、耳が切れた猫は根子岳に行ってきた猫だと言います。大人になって根子岳に旅をするのだそうです。
そして、死んだ猫は全て根子岳に行くという言い伝えもあります。そんな言い伝えにぴったりな、根子岳にまつわる伝説をひとつ紹介したいと思います。 ◆根子岳のミケ◆ ある日、ある男が阿蘇の周辺を旅をしていました。歩いているうちにだんだん暗くなりましたが、近くに旅館がありません。途方に暮れて歩いていると、山のふもとに明かりが見えました。 男はその家に行くと、一晩だけ泊めて欲しいと願い出ました。すると、その家の女主人は快く泊めてくれ、酒やご馳走を振舞ってくれました。 風呂も勧められたので入ろうと準備をしていると、一人の女中が入ってきました。女中は男に風呂に入らずに、早くこの家から出て行けと言いました。女中が言うには、ここにいる人間は全て化け猫の化身で、ここの水を浴びた人間は化け猫に変えてしまうのだそうです。 男が不審がっていると、女中は言いました。 「私はあなたにかわいがっていただいたミケです」 そう言うと、男の顔を舌でぺろりとなめました。ミケはお世話になった飼い主を助けたくて忠告にきたのです。 男は荷物を持って一目散に逃げ出しました。すると、化け猫たちが水の入った桶とひしゃくを持って追いかけてきました。化け猫のかけた水の一部が男の腕にかかりました。 ようやく男は宮地(現・阿蘇市一ノ宮)まで逃げてきました(けっこうな距離です)。翌朝、家に帰った男は、化け猫に水をかけられた部分から猫の毛が生えていることに気がつきました…。 という物語です。もし、死んだ猫が全て根子岳にいるのなら、うちの猫ちゃんたちもみんないるのでしょうか?車でそばを通るたびに、いつもそのことを思い出します。でも。登るにはかなり険しそうな山です。 この話を思い出すたびに、一生懸命にかわいがってあげないといけないなぁと思います。いつかミケのように助けてくれる時がくるかもしれませんからね! 根子岳の写真を探しましたがありませんでした。見つけたらここにアップします。 英語でもこの物語を書いてみました! →A Cat Mountain お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ふしぎな話] カテゴリの最新記事
|