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テーマ:空手道(579)
カテゴリ:空手の話
真冬並の寒さでしたが、昨日も変わらず空手の稽古がありました。カンフーの筋肉痛も残っているし、急に寒くなったし、ちょっとだけサボっちゃおうかな~なんて思ったけど、昨日だけはサボれない理由がありました。3年間、共に稽古に励んできた仲間の最後の稽古の日でした。
私が空手を始めてから約半年後、道場にボウズ頭のひょろひょろっとした男の子が入門してきました。高校に合格したばかりの彼は、春休み中にジェット・リーの「キス・オブ・ザ・ドラゴン」を見て武術と武道に目覚め、空手を始めることになったのです。中学3年間がんばった野球を捨て、高校でも柔道部に入る熱心さでした。 もともと武道のセンスがあったのか、高2の頃に柔道の黒帯を取得、空手でもついこの間黒帯を取得しました。ひょろっと痩せた体も3年間の間に見違えるようにたくましくなりました。変わらないのは天真爛漫でまっすぐな性格とボウズ頭。今どき、こんな子がいるんだな~ってくらいいい子なんです。私の生徒が言うには、学校でも人気者で、彼を知らない生徒は誰もいない程らしいのです。卒業式でも卒業生を代表して答辞を読んだそうです。 そんな彼の進路は、なんと自衛隊。全国でも250人しか合格しなかったという狭き門を突破しました。ただ、なんで自衛隊を選んだのかが私の疑問でした。先日、いっしょにカンフーの教室へ行ったのでいろんな話をしてみました。 彼の夢は、少しでも侍に近づくことなのだそうです。もちろん身も心も。彼は中国武術も日本の武道も好きだけれど、武術は戦うための術であり、武道は人の道、生き方だと思うのだそうです。お、なんだかかっこいいじゃない!他の武道も学んで、英語も勉強して、遠い将来はアメリカで道場を開くことが夢だと語ってくれました。いいな~、大きな夢を持つ若者。道場を開いたら、飯炊きでもいいから雇って~。 彼の最後の稽古も気合十分でした。先生との組み手でも攻撃的だったし、形もすべて披露しました。最後の挨拶ではちょっと涙ぐんでいたかな?稽古が終わって、 「やばい、俺、泣きそうになりましたよ」 なんて笑って話していました。 これから寂しくなるけど、一緒に厳しい稽古をしてきた仲間なので、これからもずっと仲間です。新天地でもがんばって欲しいし、休暇のときは私たちに元気な顔を見せてくださいね!3年間、お疲れ様でした! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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