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テーマ:日々自然観察(10109)
カテゴリ:花と生き物
気がつけば、雨の日にはカエルの鳴き声が聞こえ始め、道路をピョコピョコと横断するかわいらしい姿を見かけるようになりました。そんな時は、2年前に友だちに強引にやらせられたカエル・レスキュー隊のことを思い出します。先日原っぱでつくしを取っているときも、小さなカエルが跳ね回っていたし、毛虫もつくしによじ登ってモグモグとつくしを食していました。蝶も蜂も飛び始め、春ねぇ…なんてほんわかしていますが、ついに昨日見てしまったのです。それは、みんなの嫌われ者のヘビくんです。
いいお天気の日曜日、午後は車を走らせてシャクナゲの咲くお寺へ向かっていました。家を出て5分も経ったでしょうか、道路の桜の木の下のところに棒切れか枝が落ちています。確かに枝らしき物はあったのですが、そのうちの一つがニョロリと動いたのです。それは大きな大きなヘビでした。車を運転しているのにも関わらず、なぜか動揺をしてしまいました。あぁ、これで私の大好きな野原や山の中には無防備に入れない季節に突入してしまったのです。 うちの近所に江戸時代庄屋さんだった家があり、石垣と石段が当時のまま残っています。ただかなり田舎なので、誰もそれに気付くことなく、文化財としては保存されていません。秋は向かいにある樹齢数百年のイチョウの葉が落ちてきれいなのですが(銀杏臭いけど)、夏は石垣の前の道路でいつもヘビが車に轢かれて死んでいるのです。車で通っても嫌なのに、子どもの頃はそこを歩くのが恐怖でした。 ヘビの責任ではないのだけど、なぜかそこにヘビが集まるのです。ヘビの集会所でもあるのでしょうか。でも、大人になってわかりました。ヘビは変温動物です。だから夏の暑い昼間は木陰で眠り、夜になって活動をします。昼間は石垣の隙間で涼を取っているのですね。ちょっと場所替えをしようとしようかと出てきたら、車でせんべいにされて、ヘビにも受難の夏なのです。 その石垣がここ。2001年秋に撮影。 子どもの頃は水の張った田んぼに裸足で入るのが好きでした。ひんやりした水に足を包み込むようなやわらかい泥の感触、そこでオタジャクシやカエル取りに夢中になっていました。でも、ある日それはやめました。入ろうとしたら、水田の中をヘビが泳いでいるんです!キャ~ですよね。ヘビが泳ぐなんて、小学校中学年で初めて知りました。それからは怖くて田の中には入っていません。そういえばその頃、お風呂の水を抜いたとき、外に流れ出す水の中をアオダイショウが泳いでいるのも見ました。 この辺りじゃ長いヘビは毒を持たないけど、小さくて頭の三角のヘビには猛毒があるといわれています。それは言わずと知られたマムシです。私の出身高校には学校林がありました。普通科高校だったけど、林野の面積は林業科のある高校より大きくて、年に1回生徒たちが山に入って山の手入れをしていました。現在はしていないようです。そのとき注意されたのが、「マムシに注意」。おいおい、マムシの出るところに生徒を送り込むな~なんて思いましたが、授業が丸1日潰れたのでそんなことはすぐに忘れました。 ちなみに、うちの母はマムシを見つけたら胴体を棒で散々叩き、頭をグリグリと踏み潰すのだそうです…。危ないからやめろって言うのですが。死んだマムシをお隣のおじいさんのところへ持っていくと、おじいさんは焼酎に漬けます。毒さえ抜けば薬になりますからね。 私が子どもの頃、父が長いヘビを捕まえてきました。皮を剥いでその身を網で焼きました。それはこんがりと焼けておいしそうで、私も食べてみました。でも、身は少なくて骨が多く、あまりおいしいと感じませんでした。 ヘビの季節になったな~っていうお話が、ヘビ虐待物語となってしまいました。あまり出てくるんじゃないぞ~、うちのお母さんに踏み潰されるぞ~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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