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テーマ:大分&熊本 観光地紹介(837)
カテゴリ:熊本県散策
私は神楽が大好きです。子どもの頃の神社の秋祭り、お宮で笛や太鼓の音を聞くと心が躍っていました。学校のある日なんて、早く家に帰ってお宮に行きたい!その一心でした。またで店でおいしいものを食べたり、くじ引きなんかをするもの楽しみのひとつでした。でも、恐ろしい赤い面をつけた荒神が登場すると、蜂の子を散らすように友だちと逃げ回っていました。
さて、先週の日曜日は阿蘇市波野の中江神楽殿に行ってきました。ここでは無形民俗文化財として県と国の指定を受けている中江岩戸神楽を毎月見ることができるのです。4月から11月まで(10月を除く)の毎週第1日曜日は神楽の定期公演が催されています。実は、車でほんの10分くらいのところなのに、行くのは初めてでした。いつでも見にいける思っていると、なかなか行きませんよね。 中江岩戸神楽は、日本神話「天の岩戸」の神事を主体に約240年前に始まりました。『五方礼始』に始まり『大神』で終わる三十三座で構成されています。神楽の舞い手は波野の中江という小さな集落の人々です。きっと普段は田や野菜を手がけて生計を立てている男性たちです。横笛を吹くおじいさんはなんと91歳だそうです。 定期公演では5つの神楽が披露されます。この日は『五方礼始』、『地割』、『柴曳』、『五穀舞』、『八雲払』が演じられました。市、県内外からお客さんやカメラマンたちも集まっていました。 最初の『五方礼始』は中江子ども神楽が披露。 「東西南北と中央の神様に礼を尽くし、今から舞う神事が無事に終わるようにと神々に願い奉る儀式です」(パンフレットより。以下も同じ) 2番目は『地割』。 「天孫降臨のとき、神々一行の行く手が八つの道に分かれており、天細女命(アマノウズメノミコト)がその分かれ道に立っていた猿田彦に質問をするときの問答です」 この荒神、中身は普通のおじさんだけど動き、踊り、立ち姿、どれをとってもすごくかっこよかったです。見とれてしまいました。 3番目は『柴曳』。 「まさに神と人の運動会で、天児屋根命(アマノコヤネノミコト)が天の香具山の真坂樹(榊)を根こそぎにして、天の岩戸の前に奉じる形の舞です。神と観衆がこれを引っぱり合います」 この荒神はなかなか愉快で、観客の席に下りて子どもを捕まえたり、赤ちゃんを抱いて舞ったり、観客の帽子を取り上げて投げたり、笑いを取っていました。 4番目は『五穀舞』。 「中津国にいる保食神(ウケモチノカミ)が穀物の種を持っていると聞き、大御神は弟の月読命(ツクヨミノミコト)を派遣して田畑に種を蒔く様子を表しています」 この神楽の最後に餅まきがあります。私はひとつも拾っていません。 最後は『八雲払』。 「有名な八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の物語で、素戔鳴尊(スサノオノミコト)は出雲の国の簸川流で、八つの酒樽で八岐大蛇を眠らせ切り殺し、奇稲田姫(クシイナダヒメ)を助けるというものです」 スサノオの面の顎が…。姫を舞っていたのは男性だけど、動きが女性的ですごくきれいでした。本当は1時間を要する神楽だそうですが、この日は短縮版でした。 2時間の公演時間の予定が、気がつけば1時間オーバーしていました。それでも、お客さんは一生懸命に神楽を見ていました。私も途中まで見て、それから歩いて荻岳に登るつもりでしたが、最後まで見てしまいました。ハイキングは次回にお預けです。今度の公演は7月3日。もちろん見に行きます。 小さな観客。神楽の衣装をつけて、一生懸命に踊っていました。 10月には57号線沿いの神楽苑で神楽フェスティバルが催され、県内外の団体が神楽を披露します。2年前に一度行きましたので、またいつかここに載せたいと思います。今年は見に行こうかな~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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