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テーマ:大分&熊本 観光地紹介(838)
カテゴリ:大分・竹田市散策
人間が地上に現れて以来、歴史に登場するのは常に戦いです。それはお家騒動から世界中を巻き込んだ戦争まで、年表を見るといつも戦であふれているような気がします。
竹田市荻町馬背野(ませの)峠にある高鼻公園。県道に面した小さな公園ですが、春は桜の名所であり、ここから見る祖母山と久住山はとても美しいです。一見なにもない静かなこの公園は、九州で起きた2つの歴史的な戦が勃発した場所なのです。 夏草の繁る公園内。 ひとつ目は1811年に起きた文化一揆です。文化8年11月、「世直し」を旗印に掲げて四原(恵良原、葎原、柏原、菅生原)の農民が一斉に蜂起しました。この一揆は豊後国のみならず、熊本、島原、延岡などの他藩にも飛火し、江戸期を通じて最も激しい騒動となったのです。 この一揆はわが国で最初の農民主体の一揆として注目されていますが、このとき蜂起の合図の狼煙をあげ、農民が終結したのがこの峠でした。 峠からの久住山の眺め。 そしてもうひとつの戦いは大分県下における西南戦争です。明治10(1877)年に勃発した西南戦争。旧岡藩竹田町は薩摩軍が占拠していました。5月、薩摩軍を討伐するため、熊本鎮西は2個大隊を派遣しましたが、恵良原に本陣を布いた官軍はこの峠を拠り、薩摩軍と激しい銃撃戦を繰り広げました。 両軍が大分県で最初に砲火を交えたのがこの戦で、その後4ヶ月にわたり、県下各地で激しい戦闘が行われたのです。 この地は全てが霊場?っていわれるくらい争いが多かったそうです。さわやかな高原で肥沃な土地に恵まれいる反面、いろんな悲しい歴史のある場所だったんですね。私もここが史跡だったってことはもちろん、こんな大きな2つの戦があったことすら知りませんでした。 アジサイと祖母山。 私がここを訪れたのは梅雨明け直後の7月下旬、それでもまだアジサイがきれいに咲いていました。さすが高原ですね。 公園内の奥のほうへ行くと、ちょっとおもしろそうなものを発見!って、おもしろいって思ったのはたぶん私だけです。仏像ネタです。それはまた明日以降ということで…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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