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テーマ:愚痴愚痴日記(1542)
カテゴリ:ない頭で考えたこと
私にとって別れの季節は夏です。毎年学校に赴任されるALTや国際交流員の外国の方と、縁あっていつも仲良くさせてもらっています。3年間日本に滞在する人もいれば、1年で帰国したり、日本国内で転職をされる方もいます。今まで、本当にたくさんのいい出会いがありました。でも、別れるときほど辛いことってありません。な~んていいながら、私のほうが彼らの国を訪問してちゃっかりホームステイなんてさせてもらっているんですけどね。今まで、アイルランド、カナダ、アメリカ各地の友人宅へお邪魔しました。
ここからは愚痴愚痴日記です。読んで不快になりそうな方は、ここで読むのを止めておいてくださいね…。 今年も別れがありました。しかし、それはなんとなく心にわだかまりが残っているんです。その友人はイギリス人で、1年間この町に住みました。いっしょに空手も習っていて、若いのに落ち着いていて、おおらかで私たちはいい友人だったと思います。しかし、そんな彼に後ろ足で砂をかけられるようなお別れの仕方をされてしまったって感が拭えないんです。 友人はこの地元で日本人の彼女ができたのですが、もうALTの再契約はしていませんでした。だから、福岡で就職活動をしていて、仕事が見つかりそうなことも知っていました。私は素直に彼に仕事が見つかってよかったって思っていました。 しかし8月上旬のある日のこと。いつものように彼に空手に行くかどうかの電話をしました。友人は車がないので、私がいつも送り迎えをしていたのです。しかし、電話に出たのは別の人。聞いてみると、友人はその日に福岡へ行ってしまったのだそうです。え~?聞いてないよ!就職が決まってバタバタだったかもしれない、でも電話の1本くらいよこすのが普通なのではないでしょうか。 私はそういう人もいるってことはわかっているから構わないんです。許せなかったのは、空手道場に対して、館長に対して何の言葉もなしに去っていたこと。たとえ外国人でも武道家としては許されない行為だと思うんです。彼はイギリスで柔術を学んでいたから、それくらいわかるはずです。彼が道場に入門したとき、館長は彼の恵まれた体格に羨望のため息をつき、一度教えればすぐに身につける彼を誉めました。先生は寡黙な人だから何も言いませんが、どう思ってらっしゃるのだろう。彼を道場に連れて行ったのは私。なんだか後味が悪いんです。 私だけではなく、彼がいちばん親しくしていたニュージーランド人の友人にもちょっとひどいことをして去って行ったんです。彼は福岡の仕事がつまらない、次が見つかるまでこちらに戻ってくるからしばらく泊めてほしいとNZ人の友人に電話しました。しかし、彼からひどいことをされていたので、返事をしなかったそうです。 2週間前の日曜日、私はドイツ人の友人に誘われてお祭りに行きました。待ち合わせの場所へ行って1人で待っていると、聞きなれた声が私の名前を呼びます。イギリス人の友人でした。私の口はパクパク。池の中の鯉のような感じです。 「あなたは福岡にいるんじゃないの?」 と、最初に出た言葉がこれでした。 「実はやめて、今新しい仕事の面接に2つ受かったから、どっちにしようか考えている」 との返事。そして彼は新しく着任したALTに、 「彼女は学校の英語教師なんかよりも全然英語が話せる、この地域いちばんのEnglish Speakerだ」 と私を紹介しました。普通ならうれしい誉め言葉ですよね。でも、そのときの私にはなぜか虚しい美辞麗句にしか聞こえませんでした。 NZ人の友人には会ったのかと聞くと、まだ連絡していないとのこと。そして宿泊してるのは彼がいつもバカにしていたアメリカ人の友人のところ…。もう、返す言葉はありませんでした。しかし、私は言わなければならないことを言いました。 私:「もう空手には来ないんでしょ?」 友人:「いや、都合が合えば行きたい」 私:「じゃあ、空手のある日に連絡するから。もし行けなくても、館長の電話番号を教えるから、自分でお礼とお別れを言ってね。それを言わないと、先生はあなたのことを失礼な人だと思うから。」 友人はわかったといいました。そして空手の稽古のある日、私は彼に電話をしましたが案の定電話に出ませんでした。また、何も言わずに去って行ったのです。 くどいようですが、私はこの1年本当に彼とはいい友人のつもりでした。そして、親しい(彼にとっては親しいつもりだったのかもしれない)友人とこんな虚しい別れかたをしたのも初めてでした。別に、涙を流してハグをしてお別れしたかったのではありません。笑顔で、また会おうねって言い合うだけでいいんです。 私は国内外いろんな人と出会うことが大好きです。旅行中などにたった1日いっしょに過ごした人でも、お別れを言うのが寂しいくらい。自分は人をこんなにがっかりさせるような別れ方はしたくないって思った出来事でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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