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カテゴリ:友だちの話
昨日の日記で私の落馬体験を書きましたが、そういえば私の身近にも落馬をした人がいることを思い出しました。今日はそのお話について…。ちょっとおもしろいんです。
彼女はまっちゃん。高校時代の同級生です。高校時代はお互いの存在を知っていただけで、仲良くなったのは高校を卒業して何年か経ってからです。勉強がよくできて、短大の外国語学部に進んで英語を勉強して、卒業後は某大手の航空会社の地上勤務のお仕事を得ました。事故で腰を痛めてすぐにやめなくちゃならなくなったけど…。そんな彼女は仕事を離れてからも英語と関わることも少なくなり、次第に忘れていったようでした。 さて、私がニュージーランドに渡る前の年、私とまっちゃんは3人の外国人女性と仲良くしていました。カナダ人のモニカとセーラ、アイルランド人のニーブです。何かをするにもよく5人でつるんでいました。地域で大きなハロウィーンパーティーを開いたり、ピクニックしたり、男女混浴露天風呂に入ったり…←若さって恐ろしいですね。 その中でもご近所さんだったまっちゃんとセーラは大の仲良しでした。セーラは日本語を一生懸命勉強していたので、まっちゃんとは英語&日本語がごっちゃになって会話をしていました。 ここからはまっちゃんの語ったお話です。ある日、2人は熊本に遊びに出かけました。大津の牧場で馬を見つけ、セーラがその馬に乗りたいと言い始めました。しかし、それは馬肉用の馬でした。 「何で日本人、賢い馬食べるー?!」 とちょっと怒るセーラを何とかなだめ、乗馬のできる牧場へ連れて行ったまっちゃん。 馬に乗ったセーラは水を得た魚のように、草原をパッカパッカと駆けて行きます。牧場のおじさんも 「あ~、あのガイジンのお姉さんはあんな遠くにまで行きよるばい」 と呆れ顔。必死に追いつこうと、まっちゃんは初めて乗る馬に悪戦苦闘。初めてなのに、馬の乗り方も知らないのに、馬を走らせちゃってついには落馬。 「いててててて…」 と起き上がるまっちゃんを見て、セーラは馬を猛ダッシュで走らせてまっちゃんの元へ戻ってきました。 「まっちゃ~ん!大丈夫~????」 心配させまいと、痛いのにまっちゃんは 「大丈夫、平気、平気!」 と強がりました。 しかし大丈夫そうじゃないのでセーラは、 「大丈夫じゃないよ、まっちゃん。アイスがいるよ、アイス!」 と言いました。まっちゃんは 「じゃあ、アイス私が取ってくるから」 といい、牧場の建物内に入っていきました。 そしてセーラの元に戻ったまっちゃんの手には2つのソフトクリームが…。それを見たセーラ、 「ちが~う、まっちゃん!そのアイスじゃな~い!」 と絶叫。 わかりますよね。セーラが言っていたのは「アイス=氷」のことなんです。でも、日本人はアイスっていうとついアイスクリームのことだと思ってしまいます。実際、まっちゃんは建物に向かいながら、 『何でセーラは私がこんなに痛い思いをしているのに、アイス(クリーム)がいるなんて言うのかしら…』 と心の中で思っていたそうです…。 まっちゃんには申し訳ないけど、私はこの話を聞いて大爆笑でした。まっちゃんも笑いながら話していたけど…。いや~、あの痛さは本当にわかる、でもおもしろすぎました。カタカナと英語って、似ているようで意味がちがいますものね。私だって、ホッチキスは英語でもホッチキス、ピンセットは英語でもピンセットっていうって昔は思っていましたもの(恥)。 3年前、私はバンクーバーでセーラに再会しました。セーラが3年間過ごした日本でのアルバムには笑っているまっちゃん、私、モニカ、ニーブの姿がたくさん写っていました。セーラは懐かしそうに見つめながら 「また5人で楽しく過ごしたいね~」 とつぶやきました。私がこの「アイス騒動」のことを話したけど、彼女は 「そんなこと、あった?」 なんて、忘れていました(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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