ハナちゃんといっしょ

学生時代の１人暮らしって、ネタの宝庫かもしれないと思う今日この頃です。素敵な思い出がたくさんあります。コウモリ事件、３日間の停電、人んちの風呂で夜中に歌う友人、包丁持って来い事件…。とにかく友人のでいるの激しいアパートでした。っていうか、たまり場？

さて、私が大学４年生の頃に住んでいた(組長さんとケンカの…)アパートですが、そこはアパートというより１件家でした。２階建てで、２階に上がる階段はちゃんと外についていました。私はその１階に住んでいました。引っ越すときに、上の階は初老のやもめのおじさんが住んでいると聞いていました。

さて、引っ越してからは特に上のおじさんと会うこともなかったです。っていうか、見たこともなかったし(←挨拶に行けって？)。最初に会ったのは、私が１週間ほど留守にしていて戻ってきたときです。ドアを開けていると、２階のおじさんが袋に入った新聞をたくさん持って降りてきました。私のアパートに来た新聞です。そういえば、出かける前に新聞屋さんに連絡するのを忘れていました。おじさんは預かってくれていたのです。

「雨が降ったけぇ、あずかっとったんよ。」
と、おじさん。お礼を言うと、
「これからは困ったことがあったら、何でも言いんさい」
と言って２階へ上がって行きました。次に対面したのは組長さん騒動のとき。きっと悪印象だったにちがいないです(笑)

私は学生時代から映画にどっぷりはまっていました。で、週末はミニシアターのフィルムマラソンといって、一晩に４本立ての映画を徹夜で見に行っていました。すべての映画が終わるのが朝の６時前後。自転車でアパートまで帰ってくると、おじさんは朝から外のお掃除。私のことをじろじろ見ていました。日曜の早朝に朝帰りする、ふしだら女子大生っていうような目つき。確かに朝帰りですが、やましいことは何もございません。ので、元気に
「おはようございま～す」
なんて挨拶して部屋に戻りましたけどね。

まあ、別に害はないおじさんだったのですが、ちょいと困ったことがありました。それは、夜中にテレビのボリュームをでかでかとさせていたことなんです。しかも、Ｈビデオなんて見ていたようで、下の階に筒抜け状態(笑)。いや、別に見るのは全然いいんです。でも、これはちょっとひどいんじゃない？ってくらい大きな音でして…。この音を聞きたいがために、わざわざ泊まりに来た友人もいましたもの。翌日はゆっくり寝ていたかったけど、おじさんは早起き。ブンブン掃除機をかけていて、夜中のビデオと掃除機で私は寝不足でした。

日曜の夜は、決まって『演歌の花道』。見るのは構いませんってば！でも、やっぱりすごいボリュームでした。月曜の朝はテレビ局に早朝のバイトへ行っていたので、私は眠りたい、でも眠れない。丈の長いほうきで、
「うるさい！静かにしろ！」
って、天井をガンガン叩いていました。困った人ですね、私。

まあ、１人暮らしをしてみて、人様に迷惑はかけちゃいかんっていろいろと勉強になりました。でも、楽しかったな～、１人暮らし。機会があればまたしてみたいものです。でも、ご近所との諍いはもうけっこうです(笑)。