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日曜、月曜と、エディンバラ市内外を色々まわった。
2日目の日曜には、王道のエディンバラ城なんかよりもうちの父にとって重要な、エディンバラ郊外にあるBo'ness(ボウネス)にある、保存鉄道を見に遠出。 ハッキリ言って、この旅は彼だけのためにプラニングされたのではと思うほどに、トレインスポッターな彼(鉄道マニア。略して、テッちゃん)の下調べは綿密であった。まあ、そういう所に辿り着くまでの道案内(切符とか、タクシー呼ぶのとか)は、全部娘のあたくしがせねばならず、ではあったのだが。 この保存鉄道のある場所には、日曜はエディンバラからバスの便がない。バスがあっても、片道1時間半くらいはかかってしまう故、狂喜乱舞する父を尻目にうちの母と伯母がその間果たして楽しく有意義に過ごせるのかどうか、一抹の不安が私を襲う。 気を取り直して、Edinburgh Waverley駅から電車で、最寄りの駅のはずのLinlithgow(リンリスゴー)まで向かい、そこからはタクシーにでも乗ってBo'nessへ行くことにする。 ところが、Linlithgowまでは電車で15分くらい、と、順調だったのだが、いざ駅に着き、駅員のおばちゃんにここから保存鉄道の場所までどのくらいかかるのか、タクシー乗り場はどこか、と聞くと、この人がまた、な~~~んにも知らないのだ。いくらこのおばちゃんがここら出身じゃなくっても、駅員なんだから少しは教育しといてくれよう~(泣)。 顔に縦線が入った私だが、途方に暮れてはおられん、さてどうしよう、そこらのお店に入って聞いてみるか、、、と、私の後ろで切符を買おうと並んでいた別のおばちゃんが声をかけてきた。 「あなた達、Bo'nessに行きたいの?あたし、そこに住んでんのよ~。こっからこーいって、あーいけばタクシー拾えるわよ~。7ポンドも出せば着いちゃうわよ~。」 ああ!!神様っているのかもしれない!! おばちゃんに感謝しつつ、Bo'nessに着いた私たち。タクシーの運ちゃんに料金を支払うはずの父は、私たちをおいて勝手に車を降り、一人でずんずん保存鉄道の駅に入って行ってしまった。おい、あたしがカネ出すんかい(怒)。 しかし、それにしても保存鉄道は素晴らしかった!! こんなに楽しい所だなんて、知らなかった。 母も伯母も、懐かしがって結構楽しんでいる模様。 私は生まれて初めて乗る蒸気機関車に興奮しまくり。 そうして、父はまるで恋人を見つめるように、機関車に熱い視線を投げ掛けていた。ちょっと気持ち悪い(ごめん、父)。でもさ~、そういう風に母を見てあげたらいいのにね~、ちょっとは。なんてね。 この保存鉄道、機関車だけでなく、駅構内も昔の情緒たっぷり。切符売り場も昔のままの状態。切符に鋏を入れてもらうなんて、もう20年振りくらいかなあ。今は味気ない自動改札だもんね。昔、私が小学生中学年くらいまでは、どこの駅でも切符きりの駅員さんたちが、鋏をくるくる回したり、カチカチ小気味良く鳴らしながら、格好良くパチンと切符を切ってくれたものだけど。 この鉄道、片道15分くらいの区間を、ゆっくり往復して戻ってくるというかわいらしい保存鉄道なのだ。みなさま、エディンバラかグラスゴーにお越しの際は、ぜひお試し下さいまし。 ぜっっったい損はしないと思います。私は汽車を見て、あ~、こんなのにメーテルと鉄郎が乗って旅していたのね、、、(いや、旅する、か。未来のお話だもんね)なんて、いつになくロマンなき分に浸ったりして。 何より、この、蒸気機関車って、乗っていて思うのが、この汽車、生きてるんじゃないかしら!っていうこと。 蒸気の力で、客席の床から伝わってくる振動が、まるで心臓みたい。汽笛もなんだか、汽車が喋ってるみたいに聞こえなくもない。 こんなに素敵な乗り物、、、もっと乗りたいじゃないか!! 今度は相方を連れて、近々いってみたいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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