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カテゴリ:欧米音楽
久々の洋楽紹介ですが、かなりマニアックです(笑) 引用するもんなんかありゃしないんで、何時もの如くダラダラと書かせて頂きます。 1923年生まれのくせに、現役バリバリのカントリー系ギター爺さんです。 正式にレコードデビューしたのが1964年ですから、41歳でデビューした事になります。 これは、デビュー前?から凡そ20年間の貴重な映像をまとめた映像集になります。 デビューするまでには、バンドでエレキギターを弾いていたり、街角で演奏をし (今で言うストリート・ミュージシャン(?))をしていました。 彼に一番の影響を与えたのが“マール・トラビス”で、ベース音を弾きながら メロディーを一緒に弾くと言う独自のスタイルに、当時のドクは2本のギターで弾いていると 思い込んでいたそうです。 1本のギターで弾いているのを知った時には物凄いショックを受け、マール・トラビスに傾倒して行きました。 その証拠に、自分の息子に“マール”と言う名前を付けた程です。 やがて、色々な曲を聴いていましたが「この曲は一人で演奏出来るんじゃないか?」と 凡そ10年を費やして、独自の弾き方でマスターしたのが、代表曲でもある“Deep River Blues”です。 驚く事に、フィンガーピッキングで曲を弾く場合、ドクはどんな複雑な曲でも右手は指二本(親指と人差し指)で弾いてしまいます! ...正直「なんでやねん!」と突っ込みたくなりますが、ある曲をコピーしていたら何故か私も指二本で弾いてました(笑) 同時に(かな?)エレキを弾く事によってフラットピッキングもマスターし 当時のバンド仲間から「フィドル(バイオリン)のパートをギターで弾いてくれないか」と言われ マスターしたのが、同じく代表曲の一つでもある“BlackMountain Rag”です。 主にこの二曲が話題となり、40歳を超えてからの正式デビューとなりました。 それが、1964年発売の「DOC WATSON」と言うタイトルのレコードで、CDでも再販されています。 息子のマールが腕を上げた頃から一緒に活動するようになりましたが 残念な事に1985年不慮の事故により他界してしまいました。 半リタイヤしていたドクは、これを機に正式に活動を再開。 80歳を超えた今でも精力的に活動しています。 愛器は、初期はMartinのD-18でしたがレコーディング時にネックトラブルで 同じMartinでも、ローズ製のD-28を使用したそうです(D-18はマホガニー) 基本的にはマホガニーの音が好みだそうで、今に至るまで殆どの愛器はマホガニー製です。 まぁ、実演奏時のが楽器以外ではいろんな素材のギターを持っているそうですが。 盲目のせいで、同じスケールのギターしか弾けませんが、ネック形状は エレキ時代に使っていたレスポール(LesPaul)のネックが好みだったそうで 所有するD-28は、レスポールと同じ形状のネックに差し替えて使っていたそうです。 後に“Gallagher(ギャラガー)”と言う人の作ったギターの音を聴いて 音の良さに惚れ込み、オーダーメイドで作ってもらって以来、ギャラガーをメインにしています。 が、この映像集の中でマールがGallagher、ドクがMartinと言う映像が入っていますので もしかしたら、先に使い始めたのは息子のマールだったのかも知れません。 初期の頃はGallagherは日本では入手不可能で、日本の楽器メーカーがOEMで生産していたそうです。 今では、世界各国のギターが日本に集結するようになりましたが 当時の日本では外国産ギターは高根の花でした。 元古井戸/RCサクセションの仲井戸麗市は、最悪と言われた'70年代のGibsonを弾いた時に 「初めて箱がなるギターを知った」と絶賛したほどでした(表現は正確ではないかも知れませんが) 何はともあれ、カントリー系・ブルーグラス系ギタリストの殆どに影響を与えたと言っても 過言ではない“世紀の早弾き爺”Doc Watson、歌も味がありますので一度聴いて頂きたいものです。 【Rare Performances 1963-1981】 【DVD】 01.Deep River Blues 02.Nine Pound Hammer 03.Daniel Played 04.St.James Hospital 05.Shady Grove 06.Black Mountain Rag 07.Stack O'Lee Blues 08.Tom Dooley 09.Southbound 10.Way Downtawn 11.Lonesome Road 12.Medley:Nancy Roland & Salt Creek 13.I Wish I Was A Mole In The Ground 14.Sweet georgia Brown 15.Peach Pickin' Time Down In georgia 16.Will The Circle Be Unbroken 17.Raincrow Bill 18.Tennessee Stud 19.Medley:Big Sandy & Bill Cheatham 20.A Roving On A Winters Night 21.Black Mountain Rag ※[21]の“Black Mountain Rag”のスピードハンパないす。 歳食う毎に早くなってる感じです(笑)
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Last updated
2010/01/26 12:18:58 AM
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