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カテゴリ:交通
パイオニアと独HEREは9月7日、自動運転・高度運転支援向けた高度化地図の活用に関して、両社で協議を進めることに合意したと発表。
合意により、HEREが保有する自動運転・高度支援向け地図の整備や活用において、パイオニアが整備する高度化地図データとの連携可能性を両社で協議検討する。 自動運転・高度運転支援に関する取り組みとしては、パイオニアは一般車両から周辺情報を自動的に収集し、高度化地図データを更新して配信する整備・運用システム(データエコシステム)の構築・提案を目指している。 一方、HEREは高精度(HD)地図を開発してクラウド・サービスと連携した車載システム、スマートフォン、タブレットなどに位置情報を提供している。 パイオニアは、高性能・小型・低価格を実現する走行空間センサー「3D-LiDAR(ライダー)」の開発を進めており、自動運転時代に向けた高度化地図の活用について両社の連携を協議していく。 (Car Watchより) ------------------------------ これはちょっとびっくりした。 パイオニアはナビのトップメーカーであることはもちろんだが、カーナビ地図やマップファンを手掛けるインクリメントPの親会社でもある。 一方のHEREも世界的なカーナビ地図ベンダー。 自社保有のLiDARを装備した計測車両と高機能処理技術を使用して高精度3次元地図データ(HD Map)を開発しており、自動運転のための高精度地図データを先日ノキアからドイツの自動車メーカー3社連合へ売却されたことは記憶に新しい。 そのHEREだが、これまで日本の地図は保有していなかった。 例えばBingマップは世界のほとんどの地域でHEREの地図データをベースとしていながら、日本だけはHEREのデータがないためゼンリンのデータを使用している。 しかし先日「2015年後半には東名高速の東京近郊部分のルート地図を作成して日本向けのデータも提供する予定」と発表していた。 今回のパイオニアとHEREとの協業は、HEREの自動運転・高度支援向け地図の整備にパイオニアの走行空間センサー「3D-LiDAR」を提供することを中心に連携協議を進めていくとのことで、いうならば技術提供ということになる。 もちろん、先に述べたようにHEREは独自の計測技術をもっている。 今回の協業が日本での計測作業をパイオニアが請け負うというイメージのものなのか、あるいはパイオニアの計測技術をHEREに全面的に提供するという趣旨なのかはこの記事からだけでは読みとれない。 また、インクリメントPは金沢大学と共同で自動運転自動車の実用化に向けた実証実験を行っており、自律走行用の地図データフォーマットを提供する形で協力している(詳細はこちらとかこちらとか)。 こちらの動きが今回のパイオニアとHEREの協業とどう噛んでくるのか、あるいはまったく別の話として湧いてきたのか、気になるところではなる。 自動運転支援のための高精度地図データ作成についてはゼンリンも先行して取組を行ってきたが、今後さらに加速していくことになるのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.09.08 02:16:45
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