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旅行者向けのウェブサイト「ザ・ガイド・トゥー・スリーピング・イン・エアポーツ」がこのほど発表した世界の空港ランキングで、ナイジェリアのポートハーコート国際空港がワースト１位となった。日本の羽田空港はベスト３位の評価を受けている。

ランキングはサイト利用者に各空港施設の「快適さ」「便利さ」「清潔さ」「顧客サービス」について評価を尋ね、２万６２９７人からの回答に基づいて作成された。

世界最悪の空港とされたポートハーコート空港は、不親切な職員や汚職の疑い、深刻な座席不足、エアコンの故障などを指摘された。テントを張っただけの到着ロビーにも不満の声が上がったが、同サイトによれば最近は一部で改修工事が進んでいるという。
昨年までのワースト１０に同空港の名前はなく、今年が初登場だった。

反対に今年ワースト１０から姿を消したのは、フィリピン・マニラ首都圏のニノイ・アキノ国際空港。３年連続のワースト１位に続き、昨年は同４位だった。
ワースト・ランキングの２位はサウジアラビアのジッダにあるキング・アブドルゥアジーズ国際空港。イスラム教の聖地メッカへの巡礼者専用に設けられた「ハッジ・ターミナル」などに対し、「禁煙エリアで喫煙する人々がいる」「ラウンジにトイレのにおいが漂ってくる」「入国審査の列は数時間に及び、職員もやる気がない」といった苦情が集中した。
ただしジッダには来年半ば、新たな空港がオープンする予定だ。

ワースト３位は昨年同様、ネパールのカトマンズ国際空港だった。
同４位はタシュケント（ウズベキスタン）、５位はシモン・ボリバル（ベネズエラ・カラカス）、６位はトゥーサン・ルーべチュール（ハイチ・ポルトープランス）、７位はハミド・カルザイ（アフガニスタン・カブール）、８位はタンソンニャット（ベトナム・ホーチミン）の各国際空港。

昨年ワースト１位だったパキスタン・イスラマバードのベナジル・ブット国際空港は今年９位まで挽回（ばんかい）した。１０位には欧米の空港でただひとつ、フランスのパリ・ボーベ・ティレ空港が入り、座席やトイレの数不足、衛生基準の低さなどが指摘された。

一方でベスト１０の顔ぶれは昨年までとほぼ変わらず、シンガポールのチャンギ国際空港が２０年連続のトップ。２位は韓国の仁川（インチョン）国際空港、３位が羽田空港、４位は台湾桃園国際空港、５位は香港国際空港と、アジア勢がトップ５を独占している。

続く６位はミュンヘン（ドイツ）、７位はヘルシンキ（フィンランド）、８位はバンクーバー（カナダ）、９位はクアラルンプール（マレーシア）、１０位はチューリヒ（スイス）の各国際空港だった。

（CNN.co.jpより）
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興味深いランキングではあるけれど、選定の基準や回答者の属性が結果に影響を与えないのだろうか。
「快適さ」「便利さ」「清潔さ」「顧客サービス」をどういう基準で評価しているのか、また２万６２９７人の回答者の内訳（国籍等）といった点がはっきりしないのが気になるところ。

というのも、国や地域ごとの文化の違いが少なからず基準に影響を与えるのではないかと思うのだ。
特にホスピタリティの表現方法は文化の違いが色濃く出る（もちろん歓迎やおもてなしの精神の根源はいっしょなのだろうけど）。

ワーストランキングの理由を見ると座席不足やエアコンの故障、トイレの不足など設備に起因する問題と、「不親切」「ルールを守らない人」「入国審査の不手際」「職員もやる気がない」といった空港職員の資質の問題と大きく二分される。
設備面は（予算面の折り合いがつけば）比較的改善はたやすいだろうが、職員の資質はそもそも（善し悪しでなく）習慣の違いなどが如実にありそうで難しいのではとも思う。

そもそも空港に何を求めるのかも考える人によって異なる。
絶対的に求められるべきは安全面。次が機能性だろう。そこを評価するなら妥当なのではないか。

ナイジェリアのポートハーコート空港は設備面もあるけれど、地図を見ると市街地から遠いというのもネックになっているかもしれない。

ジッダのキング・アブドルゥアジーズ国際空港は来年新空港に置き換えられるとあるが、苦情はどちらかといえば人の問題とも思えるので簡単には改善できなさそう。

欧州で唯一ワーストランキングに入ったフランスのパリ・ボーベ・ティレ空港はパリの冠はついているものの、実際にはかなり離れた町にある。
元々地方空港だったのがLCC用の国際空港になったようで、設備面が追いついていないのではないか。
口コミサイトを見ると「くそ空港」などと手厳しい。

一方でベスト5はいずれもアジアの空港が選ばれている。
設備面もあるかもしれないが、個人的には「ホスピタリティのわかりやすさ」が評価されているのではないかと思う。