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2015.11.08
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カテゴリ:GIS
七尾市の能登島で、地理情報システム(GIS)を地域づくりに活用する取り組みが進んでいる。島内の集落ごとに、高齢化率や空き家の状況などさまざまな情報を集めてデータ化し、地図に落とし込むことで地域の現状をわかりやすく可視化。タブレット端末で閲覧できる「地域のカルテ」を作成して住民間の情報共有を図り、課題解決などにつなげていく。

農林水産省の農村集落活性化支援事業の補助を受け、能登島地域づくり協議会や地域おこし協力隊の小山基さんが主体となって推進。二〇一七年度までに島内の全二十集落で情報収集を終わらせ、一八年度からのシステム本格運用を目指す。すでに四つの集落で情報を集めており、一部は閲覧できる。

GISは、地図をコンピューターで管理するソフトウエアのこと。多彩なデータと地図を関連づけることで多面的な見方を可能にし、住民が課題解決策や活性化策を考えるときに、必要な情報を客観的に入手できるようになる。

能登島では今後、
・人口や高齢化率などの基本情報
・耕作者や栽培作物がわかる農地情報
・支え合いマップや配食利用者などの介護福祉情報
・避難場所や土砂災害警戒区域を示す防災情報
・空き家や観光名所などの地域資源情報
を集落ごとに収集し、写真撮影も進める。タブレット端末で空き家の写真をタッチすれば、所有者や貸し出しの条件がわかるようなイメージで、データを管理する同協議会のほか、町会長や民生委員、農業委員らを使用者に想定する。

五日には能登島生涯学習センターで住民向けの進ちょく状況報告会が開かれ、システムの概要が説明された。同協議会の担当者は「システムを使うのは住民。活用のアイデアを考え、情報収集に協力してほしい」と呼び掛けている。


(中日新聞より)
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過疎や高齢化、空家問題はもちろん、産業やモビリティなど地域におけるさまざまな課題は、現実を正しく捉えて共有するところがあらゆる対策のスタートになる。
GISによる可視化は地域の現状を定量的かつ分かりやすく示す有効な手段の一つ。

集落ごとの状況が具体的に可視化されることで、場所に応じた適切な対策が可能になる。
今回のケースでは主体が協議会であり、住民が主役となってシステムを使い、アイティアを出し合うことでより地域目線の対策を提案できる可能性がある。

地域の特性を生かすには地域の特性を共有することが重要。
灯台もと暗しではないが、集落の現状をGISにより客観的に俯瞰することで、これまでに気づかなかった面が見えるようになれば、身近な改善策で暮らしを変えていくこともできるかもしれない。

システムの機能面はともかくとして、住民を中心においたいい運用がされて欲しい。





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Last updated  2015.11.08 01:17:11
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