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カテゴリ:測量
国土地理院プロジェクト 電子基準点、教育に生かそう 設置校で「防災、地理に関心を」(毎日新聞)
国土地理院では今年度から、電子基準点が設置されている全国の小中学校に職員を派遣して、出前授業を行うプロジェクトを始めている。 電子基準点は全国約1,300ヶ所に設置されたGNSS連続観測点。 三角点等従来の基準点に代わり、GNSSによる観測のための基準点となっていおり、GPS等測位衛星から電波を24時間連続観測して、観測センターへのリアルタイムデータ送信を行っている。 測量基準点としての補正のための情報を取得する役割の他、1cm以下の精度で地殻変動を捉えることができるため、地震のメカニズム解析や、火山の観測等防災にも利用されている。 電子基準点は電波受信の障害となる建物が周囲にない場所に設置されるが、公用地で管理がしやすいなどの理由から、約600箇所は小中学校にある。 ところが電子基準点というもの自体が設置校にほとんど知られていない。 そこで地理院では昨年度沖縄県内数校で出前授業を実施、好評だったことから全国展開することになったもの。 大人でも電子基準点(あるいは基準点全般についても)の役割についてはあまり認識していないことが多いのが現状だろう。 かつて測量や位置情報は専門家がターゲットだったが、スマートフォン等が普及した現在では測位衛星による位置情報は身近なものになっているだけに、その仕組みを理解してもらうための敷居は下がっている。 そんな中で子どもたちが電子基準点の存在やその役割を知ることで「位置」という地理的な概念を理解するきっかけになれば面白い。 現在地理院が重視しているGKK(技術・広報・教育)の方向性にも則ったプロジェクトでもある。 人的リソースの問題はあるかもしれないが、なるべく多くの学校で実現してほしいところ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.31 01:15:51
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