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2016.11.15
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カテゴリ:交通
世界的な配車サービス「ウーバー」は、日本の過疎地を救えるのか? 京都丹後町「ささえ合い交通」を取材した(トラベルボイス)

京都府の日本海側にある京丹後市丹後町で、世界的な配車サービスであるウーバーのプラットフォームを利用した「ささえ合い交通」が運用されているという記事。
過疎化と高齢化に直面する地域で、もともと公共交通は脆弱だったところにタクシー業者の撤退で地域住民の足の確保が大きな課題だったところに、解決策として登場したサービスという位置づけ。

運行管理者はNPO法人「気張る!ふるさと丹後町」。
今年5月26日に国土交通省の「公共交通空白地有償運送」の適用を受けた。
認可にあたり、地元のバスやタクシー、レンタカーなどの民間会社も加わった「地域公共交通会議」での完全合意を取り付けたという。

丹後町では、2014年7月から完全予約制のデマンドバスの運行を開始しており、後発のささえ合い交通と互いに補完し合う関係になっている。
デマンドバスは料金が最大で200円と安価である反面、運行地域や運行日、運行曜日に制限があるほか、事前予約が必要なため当日の利用ができないことなどが課題となっている。

一方の「ささえ合い交通」では、スマートフォンやタプレットの専用アプリで最寄りのドライバーに配車を依頼するのだが、利用者の多くは高齢者であることから、スマートフォンの扱いに慣れていないなどITリテラシーの問題に加え、決済に必要なクレジットカードを保有している人が少ないといった問題がある。

ウーバーは現地スタッフを採用してサポートにあたっている他、利用の方法が分からない人のために配車を代行する「代理サポーター配車制度」も導入、代金は3日以内に現金払いという形も取り入れている。
その利便性は伝わりつつあるものの、町外では(他の交通サービスへの配慮から)配車ができないというもう一つの課題にも直面する。

丹後町ではこの仕組みを観光にも利用することで地域活性化を目論む。
従来の日本における公共交通の既成概念を打ち破る仕組みになればそれはそれで面白い。
元来ICTはこうした過疎・高齢化が進むような地域でこそ活かされるべきでもある。

過疎化することで交通の便は悪くなり、交通の便が悪いからさらに過疎化するという、日本の多くの地域が抱えている課題にウーバーのような(海外に比べて日本では普及が遅れている)仕組みが挑んでいる構図は興味深いことだし、これまでできなかった何かを生み出す可能性は持っているのではないかと感じたりもする。





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Last updated  2016.11.19 01:06:54
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