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カテゴリ:GIS
今年も「『現代用語の基礎知識』選 2016ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、プロ野球広島カープの「神ってる」が大賞に選ばれた。
流行語と言えるほど流行ったっけ?という気がしなくもないが、去年のトリプルスリーもそうだが、この賞はプロ野球が強いようだ。 毎年この賞が発表されると、「ああこんなのあったよね」とか「こんなの流行ったっけ?」とか色々と思うところはあるのだけど、それだけ言葉の使われ方も多様になっているということなのかも知れない。 地図・GIS業界の今年の流行語は何があったかなと振り返ってみると、案外新語は少なかったようにも感じるがいくつか思いついたところを挙げてみたい。 『G・K・K』 国土地理院が提唱した『G・K・K』などは(初出は昨年だったようにも思うが)今年の新語としてもいいかもしれない。 技術・広報・教育の頭文字を取ったシンプルなもので、従来はあまりこうした積極的な広報活動を行ってこなかった地理院がシンプルなキャッチで定着を狙ったというのはなかなか新鮮だった。 『ダイナミックマップ』 新語ではないものの『ダイナミックマップ』も今年を象徴する用語の一つ。 自動運転の基盤となる3次元の高精度デジタル地図で、静的情報・准静的情報・准動的情報・動的情報が組み込まれる。 事業を進めるために三菱電機など6社と国内自動車メーカーで「ダイナミックマップ基盤企画会社」を設立するなど大きな動きもあった。 『地理総合』 2022年度以降に導入する高校の次期学習指導要領で新たに必修化が決まった『地理総合』も注目を浴びた。 地理学関係者の悲願ともいえる地理の必修復活でもあるが、その中でGISの使用がうたわれている点でも業界的には一つのトピックだった。 『i-Construction』 国土交通省が推進している『i-Construction』も今年の言葉としていいだろう。 建設現場の生産性を向上のための取組で、測量・設計・施工・検査といったすべての工程で3次元データを共有する形でドローンやロボット、IoTなどのICT技術を活用しようというもの。 『ポケモンGO』 本家の流行語大賞のトップ10にも入っている『ポケモンGO』は位置情報ゲームとして話題になった経緯もあり、業界的にも大きなトピック。 GIS NEXTでも取り上げて表紙にも登場したのは画期的かも。 『CARTO』 『CARTO』(当初は「cartoDB」)は今年オープンソース系で最も話題になった用語かもしれない。 地理空間情報データの視覚化を特別な知識や技能のない人でも簡単にできるツールで、地図の世界を大きく変える可能性を持つことで注目を集めた。 『オーサグラフ世界地図』 今年のグッドデザイン大賞を受賞した『オーサグラフ世界地図』も忘れてはいけない。 で慶應義塾大学政策・メディア研究科の鳴川研究室による面積や形の歪みを極力抑えて描画した世界地図で、球面上の地理関係を適正に表現している点が評価された。 『地理女子』 古今書院の月刊地理2016年3月号増刊「地理×女子=新しいまちあるき」から生まれた概念(というと大げさか)。 お茶の水女子大学の学生が思い思いのテーマで、原宿・表参道周辺のまちあるきガイドマップをつくったこの書籍が評判になり、テレビ「タモリ倶楽部」への出演で一般にも知られるようになった。 『バスタ新宿』 4月にオープンした新宿の新しいバスターミナルの名称『バスタ新宿』も印象深い。 公募による命名だが、やはりシンプルなネーミングでわりと覚えやすい。 『北海道新幹線』 3月26日に新青森~新函館北斗間が開通した『北海道新幹線』も高い頻度で登場した言葉。 新幹線に湧く一方で、北海道ではローカル線の存続が危機的状況に陥っているニュースが何度となく報じられたのは皮肉なことだが。 また、本家の流行語大賞では『聖地巡礼』がトップ10入りしており、これも地理と関係が深い言葉ながら、こちら的にはこれまでも度々取り上げられてきているのであえて見送り。 他にも色々とあったように思うのだけど、とりあえず思いつくままに。 『ポケモンGO』は別としても、まだまだ一般社会には浸透していないものが多いかなというのは正直なところ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.12.02 01:48:25
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