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ポテチ窮地は商機 ジャガイモ産地拡大へ 加工用人気にほくほく、九州も一役(西日本新聞)
昨年の台風の被害などの影響によるジャガイモの不作は「ポテトチップスの品薄」という意外な形で消費者を直撃したが、記事によるとそれ以前から農家の高齢化などで生産が減少していたという。 国内のジャガイモの生産量は北海道が約8割を占めるが、ポテトチップスメーカー各社は、北海道以外での加工用ジャガイモ生産の拡大を進めている。 既に宮崎県や鹿児島県など九州でコメの裏作として生産されており、水田を活用することで水に弱い病害虫の被害を防ぐメリットもあるとい。 カルビー社長は九州に加え、東北でも加工用ジャガイモの生産規模の拡大を図るという。 ジャガイモは北海道の代表的な農産物のひとつだが、実際のところジャガイモに限らず、日本の農業全体が大きく北海道に依存している現状がある。 寒冷な気候から、長いこと日本の農業の主力である稲作が不向きの地とされてきたが、現在では品種改良等の成果もあり、米の生産でも新潟県に次ぐ国内第2位の座を占めている。 しかし、昨年のように台風が立て続けに北海道を直撃するようなケースがあれば、生産に大きな影響を及ぼすことになる。 ポテトチップスの例を見るまでもなく、加工用の農産物の生産が不作となれば、加工業もまた少なからず影響を受けることになる。 現実的には輸入の強化でバランスをとることになるのだろうが、工業などでBCPの一環としてリスク分散の観点から立地を考えるのと同じように、農業においても生産の一極化を回避するような計画があってもいい。 今回の生産地の拡大は、農業サイドというよりもポテトチップスメーカーが主体になった動きだが、輸送コストを考えれば、加工所と生産地が近接することは有利であるから、加工用農産物についてはこうした動きが広がることも不思議ではない。 大規模な農業生産が可能な土地は限られるものの、東北や九州は十分に有望に思えるのだが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.05.17 00:51:07
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