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カテゴリ:GIS
読めない地名も読み上げてくれます ~地名情報を機械判読可能なデータ形式でウェブ提供実験開始~(国土地理院)
国土地理院は、8月4日より、整備している地名情報のうち、居住地名、自然地名、公共施設、住居表示住所について、機械判読可能なデータ形式でのウェブ提供実験を開始しました。 今回の提供はベクトルタイル提供実験として公開とのこと。 さまざまな属性情報を利用できるのはベクトルデータの利点でもある。 使い方は地理院地図で「情報」→「全て」タブから「ベクトルタイル提供実験」をクリック→リストの中から「地名情報(居住地名)」または「地名情報(自然地名)」をクリック→表示されている地名情報をクリックすると読みが現れ、音声で読み上げられるというもの。 地名の読みというのは同じ日本人であっても、地元の人以外わかりにくいものだ。 難しい漢字表記はもちろんだが、誰もが読めそうな簡単な漢字表記であっても、思わぬ読み方(時には当て字も)がされていることがある。 それでも自然地名は複数市町村にまたがることも多いため、難しい読みであっても比較的共有されやすい。 問題は市町村固有の字地名の読みだろう。 大字名や町名はまだいいとしても、字(あるいは小字)となると途端に難しくなる。 ここのところ東北の字を調べる機会が多いのだが、びっくりするほど読めない。 そういう意味では国土地理院の取り組みはなかなか面白く、有益なものだと思う。 その一方で、現在の国土地理院の地名情報が必ずしもすべての字を網羅していない(地名の提供は市町村マターであり、採用基準は市町村の担当の判断に依存しがち)点は考慮しなければならない。 また、疑い深くて申し訳ないが、現在の地名情報の読みが本当に全て正しいのかという疑問がある(かつての数値地図では誤読が散見されていたので)。 たとえば岩手県宮古市に日出島という漁港がある。 地元では「ひでしま」と読んでいるが、地理院の読みではなぜか「ひのでしま」となっている。 正しいかどうかはその地域の人でないとなかなかわからないもの。 できることなら全国の皆さんが自分たちの地元の地名について確認して、もち違っているようであれば報告して欲しい。 たぶんそういうやり方をしない限り、全国の正しい地名の読みを整備することは現実的に難しい。 全国の地名をきちんと網羅するせっかくの機会なので生かして欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.08.05 10:28:55
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