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2017.09.11
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カテゴリ:交通
小田急線火災 消防の要請で警察官が停止ボタン押す(NHK)

SNSで「列車が燃えている」という投稿を見た時は、沿線火災を俯瞰で撮って鉄道火災に見せかけるネタツイートかと思ったが正真正銘の車両火災だった。
沿線火災が列車に延焼すること自体かなり珍しいことだが、その経緯がちょっと考えにくいものであったことは報道されているとおりだ。

線路のすぐ脇にある建物で火災が発生すること自体はあり得ることで、消防活動の中で線路敷を使うことも当然考え得る。
さらに消防から「列車を停めて欲しい」という要請を受けて警察が近くにあった踏切の非常停止ボタンを押すところまでもまああることだろうとは思う。
問題はちょうどその時に通りかかった列車がATSが作動して、よりによって火災現場のすぐ横で緊急停止してしまったことだろう。

本来小田急のルールでは、沿線火災の際には運輸司令所に連絡をして適切な場所に列車を停めることになっているという。
ところが、運転士はこの火災に気づいておらず(煙は見えたが火災と認識できなかった)、緊急停止は火災のためでなく、踏切内異常であると判断して電車を降りて踏切まで行って安全確認を行った。
そこで初めて火災に気づいて運転指令に連絡を取ったという。

そこから一旦列車を動かすことになるわけだが、この時すでに列車の天井に火が燃え移っており、120mほど走ったところで、今度は消防士から「車両が燃えている。乗客を避難させろ」という声を聞いて再び停車、一番前と一番後ろの車両から乗客を避難させた。
ただし、この再停車の際に一番後ろの車両は火災現場の目の前だったという。

幸いにもけが人等は出ていないが、それは運が良かったに過ぎず、一つ間違えば惨事の可能性もあったわけで、日常の中にこうした危険があるということを改めて認識させられた。

列車火災といえば1972年の北陸トンネルでの急行「きたぐに」の火災が知られる。
深夜の食堂車から出火し、トンネル内であったにもかかわらず運転士が(当時の)規則どおりトンネル内で列車を停止させたことで、煙が充満して一酸化炭素中毒ににより30名が死亡、714名が負傷するという惨事になった。

実はこの事故の3年前に同じく北陸トンネルで特急「日本海」が火災事故を起こしており、その際には運転士が機転を利かせてトンネルを出てから列車を停止させたため大きな被害にならなかったのだが、国鉄はこの行為に対して乗務員を運転規則違反で処分したことが、後の「きたぐに」の惨事につながったとされている。
さすがに「きたぐに」の火災で規則は改正されたが、大きな回り道(それも犠牲を伴う)をしたといえる。

今回の小田急のケースは幸いにも人的被害はなかった。
しかし、だからこそ教訓をきちんと留める必要がある。

今回の流れを見ると、沿線火災で緊急停止ボタンを押したところへ列車が通りかかってしまったこと、運転士が火災に気づかなかったこと、再び動かした時には車両に火が移っていたこと、再び停めた際に最後尾車両が火災現場の前だったことなど、いくつもの想定外(あるいは考えにくいこと)が重なっていることがわかる。

想定外はひとたび発生すると連鎖する可能性があるということ。
これは災害時にもよく見られることで、これまで何度も言われていることだが、今回もまた新たな教訓と受け止めるしかないだろう。





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Last updated  2017.09.11 23:52:44
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