chocolate babe

先日、バーバにこんな事を言われた。

「あなたステキな人と出会ったらしいけど、アフリカの人なんだってぇ？まぁどうしてなの～？」

この「どうしてなの？」をとにかく連発された。アフリカ人というだけで否定される。

「chocolate babeはアフリカが好きだからアフリカ人なの？向こうの人は優しいから？」

このどちらともにピッタリ当てはまる訳でもない。別に私はアフリカ人を好き好んで選んでいる訳ではない。確かにアフリカは大好きだけど、『アフリカ好き＝アフリカ人好き』ではない。

日本人が日本人に出会うきっかけが多いのと同じで、私はアフリカ人と出会うきっかけが多いだけ。それだけ。あとはやっぱりふとした頃から周りはアフリカ人だったから、アフリカ人と一緒にいたほうが居心地がいいのも確か。

では向こうの人は優しいのか？そうでもない。これは色んな人を見てそう思うだけだけど。例えば私の元旦那は優しい人ではなかった。気が強い人もいれば、穏やかな人もいる。それは向こうの人に限った事ではなく、日本人でもそう。色んな性格の人がいる。


「いづれは結婚するの？まぁどうしよう。一人ぼっちで死んでいくんだよ、お前のお母さんは。」

例えジョークで言われたとしてもきつい。私にだって感情がある。


そしてしきりに言われた事、「アフリカに住むのは止めときなさい。」

バーバに言わせると、アフリカに住むのは気候が違いすぎるから日本人は住めないとの事。肌が真っ黒こげになってしまうと。ま、それは遠まわしに反対してるんだろうけど、それにしても純に差別していると思う。

肌が焼けると何がいけないのか？また、「向こうに住んだら子供も虐められるんじゃないの？肌の色が違うから。」と言われたけど、肌の色をそこまでアフリカ人は問題にしない。肌の色で人を憎んだりしない。虐めなんて日本のようにはない。


「アフリカ人にとっては日本人と結婚するとメリットがあるからこっちに来て結婚するのかしら？」

確かにメリットはあると思う。でもメリットの為に結婚する人達は、あとから失敗する。長続きはしない。私とキリの場合は純粋に恋に落ちて一緒にいるだけ。メリット、デメリットを考えて一緒にいるわけではない。


所詮バーバはもうお婆さんだし、田舎に住んでいるので私の行動はとても理解に苦しむと思う。やっぱりアフリカでは動物がそこら中をうろついていると思ってる。暗い中、仮に黒人が向かい側から歩いてくると怖いと言う。ギョロっとした目しか見えないからと。黒人に慣れてないから仕方ないと思う。でもその言葉を真剣に重く受け止める人もいる。しかしそんな黒人の心の繊細さなんて知ったこっちゃない。

キリに言わせるとなぜ日本人が黒人を怖がるのかイマイチ分からないらしい。ただ、特に田舎へ行くと人々の目線を鋭く感じるし、黒人は例えばいくら日本語ができたとしても、中国人のようにコンビニでは働けないだろうと言う。お客さんが怖がるから。そう、日本では決して黒人という人種が居心地いい訳ではない。


それでも一応バーバは「会ってみたい」と言っていた。会って非難するのか、受け入れてくれるのかは分からない。ただ、「会ってみて『まぁ～、死んでしまうわ～』なんて目の前で言われたらキリが可愛そうだからそんな事言うんだったら会わせないよ」と言っておいた。「そんな、目の前じゃ言わないわよ」とは言っていたけど、という事はいなくなったら言うのか…と思うとこれまた悲しい。

キリは日本語が達者じゃないので、それだけがマイナスポイントかな、と思うけど、キリの人柄はこれ以上に素晴らしい人はいないだろう！ってくらい★★★★★なので、その人柄の良さを彼女に表現するにも日本語は大事だろうな、と思う今日この頃…。


キリの家族は私たちにアフリカで住んでほしいと思っているようだし、かといってバーバは日本で住んでほしいと思っているようだし、私とキリはアフリカで住みたいと思っているものの、実際アフリカで日本にいるようなレベルの生活をするのは難しい事も分かっているので、これまた複雑なんです。