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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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これは動物の言葉が分かる医者とユニークな動物たちが繰り広げるコメディだ。動物語が分かるとさぞうるさいだろうと思える作品でもある。

ジョン・ドリトルは少年時代、動物と話ができる不思議な能力を持っていた。だが、父親のアーチャー(オシー・デイヴィス)は異常だと心配し、悪魔払いまで呼んだうえ、ジョンから動物を遠ざけた。以来、彼は動物と話すことをやめてしまった。

成人したジョン(エディ・マーフィ)は成功した医者で、美しい妻リサ(クリスティ・ウィルソン)、二人の娘マヤ(カイラ・プラット)、シャーリース(レーベン=シモーネ)と幸せに暮らしていた。マヤは幼い時のジョンと同じで動物好きの内気な子供だが、ジョンは「友達を作れ」と冷たく云うが、ある日、道路を横断中の犬を轢きかけて、ジョンに昔の能力が蘇る。何と轢いたと思った犬が起き上がり、
「馬鹿野郎!どこを見て運転してやがんだ、くそ親父!!」と罵るのだ。

動物病院で犬を診て貰うシーンは実に面白い。犬の尻に検温器を差し込むくだりは大笑いさせてくれる。犬が盛んに喚くくだりだ。
「おい、ケツにさわるなと言って・・・こいつ、変態じゃないの、ヒトのけついじくってさ」
医者がジョンに話しながら検温器を尻の穴に挿し込む。
「おい、止めさせてよ、ウッ、キク~ウ・・・体温計がのめり込んでる。どんどん入ってくる」
犬語を通訳するジョン。先生は犬の尻を見て、「ホント、入っちゃったですね。この場合の処置法は3つ、手を入れて引っ張り出す、下剤をかける、手術。どれにしますか」
犬が答える。「もち、下剤・・・」

再び動物たちの声が聞こえるようになったジョンは、パニックに陥るが、噂はたちまち動物界に広まり、ジョンの家にはアヒルやヤギ、馬などが診察を求めにやってくる。ついには自殺願望のサーカスのトラを説得するハメになる。

だが、動物と話をするジョンを見て、同僚たちは彼を精神病院に送る。一時は動物と話すことをやめて社会復帰したジョンだが、病気で危機に瀕しているトラを見かね、病院にこっそり連れ込む。

病院の買収話を進める現実主義の同僚はジョンを阻止しようとするが、動物たちがジョンを応援。なんと動物が総出で病院の前にバリケードを張り、警官たちをはいれないようにしているのだ。
「まるでノアの箱舟を見ているような驚くべき光景です。あらゆる種類の動物が病院の前に集まり、警官を中へ入れまいと封鎖をして、トラを応援しているのです」
取材のレポーターがマイク片手にがなっている。

リサはジョンの言葉を疑うが、「ジョンは本当に話せたのだ、自分が間違っていた」とアーチャーに諭される。難しい脳の手術に成功し、トラを救ったジョンに、人々は拍手を送る。娘のマヤとも和解し、医者としての生きがいも取り戻したのだった。

それにしても動物たちの口の動きが見事に人間の言葉とシンクロしている。録音技師はさぞかし苦労しただろうと思う。これは大笑いしたい人にお勧めの映画だ。

1998年 アメリカ・カラー 監督 ベティ・トーマス 出演 エディ・マーフィ オシー・デイビス オリバー・プラット ピーター・ボイル リチャード・シフ

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Last updated  2007.05.14 11:36:21
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